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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第三十六話part2

 海で柱となった海坊主。そして団地で柱となった子供妖怪。そして今回廃駅で柱になった芋虫妖怪。そして山の方の廃校の裏庭にあった小さな祠にいた白蛇。それらがそろったことで準備は出来たと判断した。もしかしたらまだ同等の存在はいるのかもしれない。けど、十分みたいだ。鬼男と鬼女がそういってるのなら、きっとそういう事なのだろうと小頭も幾代も納得した。そしてこのよっつの柱をうまく共振させないといけない。その為に小頭達は再び白蛇が封じられた祠まできた。

 実際、全ての妖怪に作用する命令は、どこの柱を通してもいいらしい。ならばなぜもう一度ここに戻ってきたのか。それは一番白蛇が協力的だったかららしい。あと……


「あの場所からの方が通りがいい気がしたの」


 ――というのが幾代の言葉だ。実際それをやるのは幾代なんだから彼女が一番いいと思う場所でやった方がいいのは確か。だから再び祠まで小頭達は戻ってきた。それに地獄の門だってここからが一番近い。無駄はないだろう。小さな祠を覆うように青白い柱が立ってる。そしてその中に白蛇がふにゃっと曲がって縦に封じられてる。

 抵抗なく封印を受け入れてたくれた白ヘビ。きっとだからこそ、ここが良いだろうと育代だって思ったんだろう。もしかしたら白ヘビが助けてくれるかもしれないし。


 育代は柱に手を翳して集中するためか目を閉じる。そしてブツブツと何かを呟く。多分呪術の為の詠唱だろう。それらの知識……それをあの廃村にいた幽霊といっていいのかよくわからない存在から受け取った育代。

 育代に反応してるのか、柱が……というか厳密にはその中の白蛇に反応がある。その目が青く光って、力を発動してるみたいだ。なにせ……いきなり小頭には周囲か変わったようにみえたのだ。白い彼岸花が咲き誇る河原がみえる。


「え? あれ?」


 でもそれは一瞬だった。一応柱の周囲に幾本かの白い彼岸花が咲いてるが、それだけ。その代わりに柱から力の波動? みたいなのが天に伸びていた。そしてそれはまずはここだけだけど、ここから共振を育代は発動して他、三つの柱もこうやって起動させていくんだろう。

 上手く行くといい……そういう風に小頭も祈る。だって彼女にはそれしかできないから。


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