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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第三十四話part5

「はあああ!」


 気合を入れて幾代が術を発動する。すると、子ども妖怪の周囲に結界が展開する。既に術で縛り、幾代の傀儡? となってる状態でさらに海坊主の時と同じように、強力な妖怪を柱とした。


「大丈夫なのかな?」

「仕方ない。今は……な」

「そうそう。それにきっとあの門が開いてる間はこのままの方がいいよ」


 小頭と鬼男、鬼女は団地を回ってけが人とかいないか確認してた。なにせ子供妖怪にここは占拠されてたのだ。その目的は鬼男が言うには、この場所の人間から生命力を吸い上げるためだろうと、そういう事だっだ。もしかしたら危ない人もいるかもしれない。危ないというのは人間的にやばい性質の人ではなく、生命力を吸われた事で生きるのが危なくなってる人の事だ。そんな人がいたら放置はできない。もしかしたら既にこの街の住人は全て妖怪に置き換わってしまった……という線もあったけど、けど思い返すと小頭の母はちゃんと人として存在してた。昨晩から開いてたとしてたら、既に妖怪はあの扉から出てたわけで、起きたときには小頭の母だって変わってておかしくなかった。というか……


(それならなんで私が大丈夫なのかもわからないもんね)


 そう、小頭には別に特殊な力はない。それは小頭自身が一番よくわかってる。だからこの街の人たちが妖怪に置き換わるとなると、小頭だってそれが起きない筈はないんだ。そう思ってる。けど実際、それはきっとおきなかっただろう。それは偶然とかじゃない。それには野々野足軽が関係してる。野々野足軽は昨晩は色々とあってこの世界にはいなくなってしまった。でも足軽は毎晩、小頭を一人にするときは結界をその力で張ってた。

 だからきっとそれが作用してそこらの妖怪では小頭と存在を入れ替える……と言うのは出来なかったはずだ。二人の母親? それは謎だ。でももしかしたら何日も足軽が滞在してたわけで、その力の残滓? なるものを感じて妖怪たちはあの家を避けたのかもしれない。その可能性はある。


「とりあえず危険な人がいないのはよかったです」


 団地の人たちは自身の部屋で倒れてた。ちゃんと人の姿のまま。小頭は起こそうとしたが、それは二人の鬼に止められた。理由は今言ったとおりだ。確かに起きた所で、今は外には妖怪があふれてる。あまり混乱が広がってないから、もしかしたら普通の人たちには妖怪が見えてない可能性はある。でも変に接触させる必要もないと小頭も思い直した。


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