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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第三十四話part4

(わ、私のせいで……)


 そんな風におもった小頭はどうにかして、この場から離れようとおもった。少し足を動かした時、ジャリ――という音がする。すると突然――


「動くな!」


 ――と鬼男に言われてしまった。「ひゃい!」――という変な声が小頭は出てしまった。鬼男の為に……と思ったんだけど、どうやら小頭には余計な事はしてほしくないらしい。その筋肉の肉体でほぼほぼなんでも跳ね返している鬼男ただけど、傷は出来てるんだ。だからこそ、小頭は自分が退くことで鬼男を自由にしようと思った。だって今回の子供妖怪はさっきの海坊主よりも全然小さい。鬼男が自由になればすぐに終わるんじゃないか? と思えるんだ。それこそ羽交い絞めとかできそうだ。

 海坊主はそのサイズ的にそれができなかった。だから幾代が直接動いてる海坊主に術をかけないといけなかったが、子供妖怪のサイズなら、それこそ簡単に拘束ができそうだ。そうなれば幾代だって落ち着いて術をつくることが出来るだろう。色々と小頭は自分が真っ先につかまってしまったことで厄介になってる……と考えてしまってる。


「……でも」

「心配するな。何も問題はない」


 そんな頼もしい事を鬼男はいった。そして次の瞬間だ。


「あたしが遊んでやるよおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


 そんな絶叫と共に、鬼女が子供妖怪の真上から降ってきた。しかもなんか赤いオーラみたいなのを纏ってて、そのまま団地の駐車場へと隕石のように落ちる。まるで町全体が揺れたかのような音と衝撃。建ってかなり経ってそうな団地の建物が心配になるほどだった。でもどうやら駐車場に大穴は空いたけど、建物自体は無事の様。このうるささで誰もやってこないのは海坊主のときと同じだと小頭はと思った。もしかしたらこの街の人たちには既に全員妖怪に……そんな考えが浮かんできて頭を奮う。


「やったの? ――あっ」


 小頭は口を急いでふさいだ。だって……だ。サブカルをちゃんと履修してる小頭はしってる。戦いの中で「やったの?」とか言ってはいけないことを。それはフラグというのだ。そんな事を言ってしまうと敵が元気に出てくるのは鉄板だ。なので……


「あははははははははは!!」


 そんな陽気な声を出して子供妖怪は再び姿を現す。しかもどうやら小頭を目指して突っ込んでくる。でも次の瞬間、鬼男の拳が子供妖怪の顔面にめり込んで吹き飛ばした。すると団地の壁に放射状のヒビを作って子供妖怪がめり込んだ。

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