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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
64/821

63P

野々野足軽は人気のない場所を探していた。なにせ今は色々と監視の目がどこにでもある。それこそ街中にはカメラがあるし、何か変なことをしようものなら、誰かがスマホで撮って投稿される……なんてこともあっけなく起こる。


 だから下手な場所でこの力の訓練をするってのができない。部屋の中でできることなら問題ない。けど、そういう力ばかりではない。それこそサイコキネシスなんてのは力が上がるたびにその持ち上げるもの、その影響力を拡大させるともう部屋の中のものをとりあえず持ち上げるとかでは全然足りない。


 最初はそれこそ小石を持ち上げるのからはじまった訳だけど、今はそれこそ箪笥を持ち上げるくらいはできる。いや、アースのおかげで限界を超えての訓練ができるようになったから、それによって一ヶ月も更にしないうちに実はなんとか車を持ち上げるられるようになった。車庫に停まってる車を違和感がないくらいに僅かに持ち上げる……ってことができるようになったんだ。


 けどここら辺でできる最大の重量のものはまさに車で、これをあげてしまうと家の範囲でやれることがない。駐車場に行って停まってる車を片っ端から僅かに持ち上げる? それでもいいが……何をしてるのか……とか変な目で見られそうではある。夜な夜な駐車場で唸ってるとね。


 流石に車ともなると、その重さはかなりのものだ。だから、力で持ち上げるとなると


かなりの集中力が必要だ。まだまだ気軽に……とはいかない。別に指向性を持たせなくても力は使えるが、集中させたい時には手を伸ばしてやった方か効きが強い気はしてるから、流石に車とかを持ち上げる時には手を向ける。それも外でやると「何やってんだあいつ?」とかなると思う。


 


「透視と併用してサイコキネシスって使えないかな?」


 透視を使えば壁越しで見えなくても、見えるようになる。それによって力を壁越しでも使えるようになれば、この部屋にいて、いろんな所へと力を影響させることができるかもしれないと野々野足軽は考えた。


 取り敢えず実験が必要だろう。野々野足軽はまずは家の中から段ボールを取ってきた。最近は母親がよく通販を使ってる。だから段ボールはたくさんある。まとめてゴミの日に出すからだ。


 手頃な大きさなの段ボールの内側に部屋にある石ころを入れる。これで石自体は見えなくなった。これで石だけを動かすんだ。目に力を集めてまずは視力を強化する。けどただ視力を強化したんでは視力が良くなる−−つまりは遠くのものがはっきりと見えるふうにしかならない。今なら野々野足軽なら視力強化だけで数キロ先を見通せるが、今はそれじゃない。


 それに現代はいくら視力を強化しても見通せるほどに開けてるところなんて全然ない。だから透視というか、視界というか視線? を自分自身から切り離すって手段を使うことで応用の幅が広がる。


 そして透視するときは視線が自分の目から出てるって感じではなくなる。本当なら見える範囲は自分の目の位置がある場所固定のはずだ。けど透視を使う場合はなんか違う。最初はそれこそ目の位置からしか見れなかったが、それはどうやら固定観念だった。


 なにせ見えないものを見てるのである。なんか視界をグルグルと動かすことができるのだ。


 透視をするには視力の強化のほかに力を周囲に影響させる必要がある。そして多分それが、視界をぐりぐりと動かせる要因だろう。視界を与える場所の空間を力で満たすことで、きっとその範囲を把握してるってことだと野々野足軽は考えてる。


 まあつまりは透視をする時点で通常の視界強化よりも力を使ってる。更にここからサイコキネシスを併用するってなると中々に難しい……


「いや、案外やれる……な。それだけ成長したってことか」


 なんか段ボールの中の石を見ずに浮かせることは案外あっけなく出来てしまった野々野足軽だった。

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