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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
62/817

61P

「ふふ、ふふふふ」


 そう言って平賀式部はコロコロを転がして部屋の掃除をしてる。その顔は至って上機嫌だ。ニコニコと表情が柔んで、今にも崩れ落ちそうなほど。そうして一定の範囲をコロコロとして、そのコロコロにたくさんのゴミが着いたらそのゴミの中から毛を選別してた。


「これはシャラクのだね。これもそう、これは私……これも私……これは……ふふ」


 そう言って毛を選別しながら平賀式部は笑ってる。目当ての毛を用意してた袋へと入れ替えている。


「これは野々野君……ふふ、ふふふふ」


「キャンキャン!」


 そんな怪しいことをやってる平賀式部に対してシャラクがまだまだ遊び足りないのか、その背中に体を伸ばしてアピールしてくる。


「もう、今は大事な事をやってるんです。邪魔しちゃダメですよ」


 そんな事を言いつつ作業に集中する平賀式部。それを見て構ってくれないと判断したのか、シャラクが「クーンクーン」とちょっと悲しい声を出す。背中側からは無理だと判断したのか、シャラクは今度は側面から頭を押し付けてグリグリグリ。そして平賀式部が視線を向けた時にその大きな目玉を使ってアピールしてる。


「クーン」


「もう、でもそうですね。お手柄だったのはシャラクですからね。そのうち戻ってくると思ってましたが、まさか野々野君を連れてくるとはお手柄でした」


 そう言って平賀式部は奥の方の扉まで行って,中へと入る。そしてそこでシャラクのおやつを手にとった。細長い袋に入ってる捻り出すタイプのおやつだ。メインのご飯はちゃんとそういう機械に備蓄してあって、その都度一食分が落ちてくるとかそういう感じだ。


 ちゃんと健康に気をつけてるわけだけど、今回はまあいいか……と思ってそれを出す。


「ほら大好きなやつですよ」


 そう言って封を切って口の前に差し出すとシャラクは夢中でそれをぺろぺろしだす。そうしてシャラクがぺろぺろしてるのを見つつ、平賀式部はテーブルの上の袋をどける。そしてノートパソコンを近寄せて操作する。


「ふふ、今日はたくさんコレクションが増えたよ。これもシャラクのおかげですね」


 そう言って頭をなでなでしてる。そのパソコンの画面にはこの部屋で過ごした時の野々野足軽の映像が流れてた。しかも複数のアングルから。この時、野々野足軽は謎の悪寒が走ったとかなんとか−−

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