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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第二十九話part3

「えっと……幾代ちゃんが実はおばあちゃんだった。というとこはこれまで私たちが遊んでた相手はおばあちゃん? 昨夜、お兄ちゃんと密会してた幾代ちゃんもおばあちゃん? 青春やってたのは幾代ちゃんだけどあれもおばあちゃんなんだよね? じゃなんで……」


 二人が密会してた。夜の密会だ。それも年頃の……実際互いが年頃ではなく片方だけが年頃だったわけだ。それを踏まえて、小頭は口を開いた。


「お兄ちゃんは知ってた……の?」


 幾代ちゃんがおばあちゃんだったこと……もしかしてお兄ちゃんは知ってたんじゃないだろうか? と小頭は考えた。だってもしも昨夜の密会が恋の話、ではなかったのなら、後は何がある? と考えたとき、今この状況がヒントになると小頭は思う。つまりはおばあちゃんの告白は同じことをやったのではないか? ということである。


「昨夜、私が言ったわ」

「やっぱり……ん? でも、どうして同時に教えてくれなかったの?」


 別に先とか後とか、ないとは思う。どっちが優先とかそういうのじゃないだろうと、小頭は思おうとしてる。けど、どこか胸にもやもやしたものがあるのも事実だ。だってこの夏、この田舎で何回も一緒に遊んだ仲だ。おばあちゃんとわかって実際混乱してるが、三人で一組みたいなそんな思いがあったのは紛れもない事実なんだ。小頭にとって。けどそれなのに、おばあちゃんは……幾代は先に密会してまで兄である野々野足軽に真実を伝えてた。

 それは一体どういう了見だと……そんな思いが湧き上がってこないわけない。


「ごめんね小頭ちゃん。あれはそう……仕方なかったの。まさか足軽が超能力者だなんておもわなくて……」

「えぇ!?」


 びっくりのワードがおばあちゃんの口から出てきた。確かに鬼たちがいってたが、まだそれを小頭は自身の中で確定の事実……としてはなかった。鬼男だっておそらくそうだろう……という感じだったし、どっちかのせいであの地獄の門が開いたのなら、足軽のせいじゃなく、幾代の線も残ってたからだ。そして一つ屋根の下で暮らしてた小頭的にはおそらく幾代が超能力者だろうと思ってた。けど、幾代はおばあちゃんで確かにおばあちゃんも超能力者だったけど、同時にそのおばあちゃんから兄である野々野足軽が超能力者だった――と言われてしまった。これは……もう、そういう事なんだろうと思うしかない。

 自身の腹に収めるしかない。なにせおばあちゃんが小頭に嘘を付く理由なんて別にないからだ。ここで足軽が超能力者たった……という嘘でどうなるのか? 自身の罪を軽くする?


(いやいや……それなら私の前で変身なんてしないよ)


 力を見せる必要がない。だからそれはない。ならば、嘘じゃない。それに小頭はおばあちゃんが大好きだ。大好きなおばあちゃんが孫である小頭に嘘を付く……なんて思いたくなんてない。でもどっちにしてもかなり大きな事実が小頭にはぶつかってくることになる。

 小頭は今までの情報でかなりいっぱいいっぱいになってた。

ではでは今年もありがとう。来年もよろしくです。明日も上げますね。新年は短編でも上げます。

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