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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第二十一話part3

「ううん……ない、わね。若返る・解決策……とかで検索しても、出てくるのは小説とか漫画とかばっかりね」


 おばあちゃんは手元のスマホで検索結果を何個か押してみた。けど検索結果のリンクの先には小説投稿サイトとか、動画サイトとかに飛んでしまう。下の方のリンクでは沢山の言葉が飛び交うスレにいってしまった。これじゃあだめね……とおばあちゃんは思った。でも考えてみたらこれは当然のことだ。一体この80億の人類の中で若返ったことがある人がどれだけいるだろうか? いや、いるはずはない。でも……


「ふむふむ、このお話結構面白いわね」


 思わずタップしてしまった小説投稿サイトの作品『若返りした俺は、社会と戦う事になった』――という作品を読んでた。話の内容はなんとも現実的な話だっだ。もしも若返ってしまったらどうなるのか……それをリアルな目線でこの作品は書いてる。舞台は現代だ。現代日本で、主人公は天涯孤独だった。だからこそ、彼は困ったのだ。なにせ身分を保証できないのだ。家族がいないんだから、彼の話を信じてくれる人はいない。こういう力をもったら、なんだかんだ楽しく生きてられる……生活できるような感覚だったけど、おばあちゃんはこの作品を読んで怖くなった。


「ま、まさか……ね。大丈夫、あの人なら私だってわかってくれる」


 もしも戻れなかった時の事を考えて青くなってしまうが、おばあちゃんはこれまでの人生、共に歩んできたパートナーを信じようと思った。もしも戻れなくても、きっとおじいさんなら……とね。


「ううん、まだ戻れないと決まったわけじゃない。何か……ない? 何か……この原因みたいなのを特定できるなにか……」


 すると沢山の文字が流れてるスレでふと、興味深い文字を見つけた。


『この前の東京での戦いは凄かったよな』

『あれって本当にリアルなの? 今でも実は映画かなんかの撮影だったんじゃないかって思うんだけど……』

『けど電車の遅延とか駅周辺の混乱とかは確実に起こってたんだろ? 流石に映画だとしたら一体どれだけの予算が必要なんだよそれ。ハリウッドでもない、予算が低い日本映画でなんて到底無理だよあんなの』

『でもあれが本当の事……ならああいう力をもった存在はいて、悪魔みたいな存在もいるわけだろ? ならもしかしたら俺にも……』

『お前のようなニートに力なんて与えられるわけないだろ』

『なんだよそれ! わかんないだろ!!』


 とかなんとかのやり取り……確かに最近、超能力の番組は飛躍的に増えてる。それにいろんな所で人に眠る力が取り上げられてた。それを踏まえると「もしかして……」とおばあちゃんは思う。


「私は、力に覚醒したの?」


 絶対に自分が生涯でいう事はないだろうって言葉をおばあちゃんは言って一人でちょっと口を押える。そして恥ずかしくなった。

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