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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第二十話part3

「わた……しは……違う……違うの! 聞いて足軽!」


 彼女はサルをけしかけたみたいな事を足軽に言われて動揺してる。実際足軽は彼女がおばあちゃんで幾代であるとわかってるから、危険な事を孫に向かわせるなんて事はしない……と思ってる。

 なにせ孫ってめっちゃ可愛いといわれる。それに実際足軽はおばあちゃんやおじいちゃんにめっちゃ甘やかされてる、というのは実感してる。親よりも体感としておじいちゃんやおばあちゃんの方が甘いのだ。それに年に数回しか会わないからってのもあるだろう。親とは毎日顔を合わせてる。そうなると、四六時中甘やかすなんてそんな事はできないだろう。

 躾だって親の義務だ。だからこそ、親は子供には厳しくなるものだ。足軽の親はそこまで厳しいとは思わないが、間違ったことをしたら怒られるし、宿題とかやってないと怒られる。でもおじいちゃんやおばあちゃんに怒られた記憶なんてのは足軽にはない。いや、小頭にだってないだろう。


 そんな孫に甘々なおばあちゃんである。こんな狂暴なサルをけしかけるなんて、確かにおばあちゃんが進んでやるなんて足軽も思えない。でも事実、足軽はこのサルに襲われた訳で……でも最初の一回以外はよく考えたら足軽からちょっかいかけてはいる。だって一度足軽が狩ろうとした後にはもうサルたちは足軽から隠れるようにしたからだ。でも今回、後顧の憂いを断つために足軽は風の子も使ってサルたちを探した。どう考えも最初以外は足軽からいってる。それに……だ。それに最初だって……


(よく考えたら最初はあの廃村で出会ったんだっけ? あの時は黒いコケシみたいなのは脅威だったけど、このサルは特に何もしてなかったような?)


 その後にあんなやばいサルがいるのはまずい! と足軽は思ったから、逆に探し出したんだ。それにこのサル達からの視線は感じてた。奴らの興味を引いたと足軽は思った。それこそ幾代や小頭が襲われたら……と思ったらやられる前にやれ! の精神でいくのもやむを得ないだろう。


(うん、確かにサルは直接的には襲ってなかったかもしれないけど……でもこのサルがやばいのはそうだし、どういう関係なのかは知っとかないと)


 自身の責任は仕方なかった……という事にした足軽である。何はともあれ、こんなサルが野生にいるのはそのうち騒動になっただろうし……とりあえず空中で静かに聞く姿勢にはなってる足軽だ。サルたちもおばあちゃんが表れたことで、どうやら大人しくなってる。


「ありがとう足軽。流石自慢の孫ね」

「…………」


 足軽は何もいわない。けどおばあちゃんは「ふふっ」と笑う。そうして体が光りだすと、その体が変化しだした。そしておばあちゃんはいつものおばあちゃんの姿になった。とりあえず驚いたリアクションをしてればいいかな? とか思う反面。足軽はその格好にまずは驚くことになった。

 だってズレそうなんだ。さっきまでは出るところが出てる体系だったからタオルで巻いてるだけでも大丈夫だったみたいだ。でも今や……うん、お年を召した状態に戻ってしまったおばあちゃん。そうなると、タオルでは心もとなかったみたいだ。


「おおおお、おばあちゃんこれを!」


 そういって空中からそれなりに大きな布を取り出してた足軽だ。

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