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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第十九話part3

「さて、どういう風に決着をつければいいんだ?」


 野々野足軽はサルたちを追い詰めながらそんな事をつぶやいた。四対一だが、足軽は自身が全くもって負けるなんて思ってない。だからこそ、戦闘中にも関わらず、余裕がある。実際あのサル達が足軽に背を向けて逃げてる……と言うのも大きい。

 だって別に足軽はそんなに戦闘が経験豊富……と言うわけじゃない。一般人的にはそこそこやってるかもしれないが、だから馴れてるか? と言われたらノーというだろう。

 なのでサルたちが躍起になって向かってこないのはありがたかった。だってあのサルたちの見た目はかなり怖いと足軽は思ってた。ドラゴンを相手にしたこともある足軽だが、ドラゴンも確かに怖かった。

 それは間違いない。けどドラゴンには男の子の憧れがある。ドラゴンにあこがれない男子なんているだろうか? いや世界中の……は主語が大きすぎるかもしれないが、日本中の男の子は沢山の漫画やゲーム、物語に影響されてドラゴンを格好いい! と思ってるだろう。だから足軽だってその例には漏れてなかった。もちろん戦いたい……なんてことは一度も思ってなかったが……けど伝説上の存在と出会えたこと……それは感動でもあったんだ。

 でもサルはどうだろう? 実際あれはサルというか猩々とかいうサルの化け物みたいなものだと思ってる。何かの影響でそこらのサルが先祖返りを起こしたみたいな……そんなだろうと推測してる足軽だ。


 実際あれはドラゴンと違って実態だ。生きてる……と言える。ならば生け捕って、どこかの動物園の檻にでも入れておこうか? とかいう考えもでるが……それはそれでとても大事になるだろう。かといって……だ。かといってあのサルたちは生きてる。

 逃げ回ってるサルたちはとても必至だし、足軽は悪役になってる気分だ。それこそ向かってこられたら、あの凶悪な顔に尻込みしそうだが、けどその方が「驚いてうっかり」が演出しやすいとも思ってる。


 なにせ流石に直接手にかける……のは現代っ子として気が引けるからだ。虫とかならまだいいが……なにせ相手はデカい。人間よりもデカいサルだ。

 それを殺す? 流石に足軽も気が引けるなんてそのくらいの感情で出来る事じゃないと思ってた。このまま逃げてるサルを追い詰めていくのは簡単だけど、時間をかけるだけ足軽の悪辣さは増していき、足軽自身が嫌になるのは目に見えてる。罪悪感が膨れ上がっていくのは明白だ。

 だからさっさと終わらせることにする。


「遊びは終わりだ」


 振るった腕が激しい風を生み。前方の広範囲を吹き飛ばす。サルたちも当然吹き飛ぶからそこで彼らを足軽は確保した。サイコキネシスでサルたちの体をがっちりと固めておいたのだ。

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