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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第十五話Part3

「こいつ!」


 まさかっ――と野々野足軽は思ってた。だってまさか自身が空中にとどめた物を使って空中を闊歩して来るとは予想外だったのだ。まずは挨拶のような一撃をこの猿は向けてきた。


 その長い腕をしならせるようにした一撃。でもそれを足軽は防いだ。眼の前に見えない壁の様な物を殴った感覚が猿にはあったことだろう。


「ぎゃ!? ぎゃ!?」


 伸び切る前に壁をおいたから完全に勢いに乗る前に防いだから、きっとダメージ的には向こうのほうが大きいだろう。


「がっがあああああああああああああああ!!」


 けどどうやら猿は諦める気はないようだ。すぐに正面は無理だと判断したんだろう。足軽がとどめてる岩や木を脚で蹴って移動する。まるで弾丸のようにガンガンと飛んで足軽を撹乱する気か? と思う。

 そしてそのスピードを活かし、更に自身の爪を使って今度は引き裂くことにしたみたいだ。


 ぎゃぎゃぎゃぎゃぎぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ


 ――と爪でひっかく嫌な音が空に響く。それは勿論だけど足軽の体が引き裂か裂かれた音じゃない。野々野足軽が防御するためにやってる猿との隔たり……その部分をひっかく時に鳴る音だ。


「速いな……」


 その猿のようななにかは巨体にもかかわらずにとても早い。勿論それには足軽がとどめてるいくつもの物体を上手く使ってるからだ。とどまってる岩や木……それらを足場にその猿は空を自由に駆けている。


(こいつは一体何なんだ?)


 攻撃を捌きつつ、足軽はそんなことを思う。こんな化け物が昔からこの土地に居たのだろうか? 実際それは案外簡単に受け入れる事が足軽にはできる。なにせドラゴンやら悪魔との出会いが続いてた。その次が通常よりもでかい猿のように妖怪? なら普通に受け入れられるのだ。


 でも足軽にもわからない事がある。


(なんで襲って来た?)


 それである。別に昔からこの猿がこの土地に住み着いてるなにかだとしても……なんで足軽が襲われてるのか……それがよくわからない。


(土地神的な何かじゃないよな?)


 実際ところ、その可能性はとても高いと思ってるが、それが足軽を襲ってくる理由がわからない。だから違うと良いなというのぞみもある。だって土地神とかなら、下手に攻撃だってできない。でも向こうはやる気まんまんだ。

 足軽はなんとでも出来るが、もしもこれが妹の小頭や幾代に向いたら? そう思うとこのままになんてできないと足軽は思った。

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