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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第十五話Part2

 野々野足軽は天使っ子と悪魔っ子と別れて田舎へと急ぐ。まだ夜は深い時間帯だが、なるべくいなくなるのは避けたい。もちろんちゃんと対策はしてる野々野足軽だ。簡単な偽装。まずは布団の中には毛布を押し込んでそこにいる様な偽装は基本だ。さらに僅かに動くように力を乗せてみた。これによって、まったく微動だにしないという不自然さを消せるようになってる。

 それにわずかにでも動いたら、きっと「起こしちゃ悪い」という心理が働くだろうと言うところまで足軽は計算してる。


「ん?」


 空を飛んでる足軽へと何かが飛んでくる。とりあえず華麗な軌道を描いて足軽はそれを避けた。ゴオオオ――という音がすぐそばでする。それに……近くまできたからわかるが、それは巨大だっだ。巨大な岩だ。一体どこにこんなのがあったんだ? と思う位。とりあえず避けたが、このまま落ちていってもどこかに被害を及ぼしそうだと思った足軽はとりあえず力を使ってその巨岩を空中にとどめた。

 慣性を無くしたように、まるで空中に縫い付けられたかのようにその巨岩はいきなり止まった。それは端から見たらなにが起こったのかわからないだろう。でもそれを引き起こしたやつはわかる。

 そう野々野足軽だ。そしてさらに次々に色んな物が飛んできた。流石にどうやらこれだけの岩はそこら中に転がってる……ってわけじゃないらしい。なので飛んできたのは根を引っこ抜いたような木とかも沢山飛んできた。


 岩や木……それが次第に空中に散乱するようになっていった。だってなにせどれもこれもそのまま落ちたら危険なんだ。少なくとも足軽はそう思ってる。足軽自身はこんな攻撃屁でもないが、普通の人にとってはこんなのがいきなり空から落ちてきたらどうなるのか? 

 勿論なすすべなく死が舞い降りることになるだろう。実際はここは田舎で、あまり街頭もない。山の方の道はほぼ闇に覆われてると言って良い。光が灯ってるのは海の近くの比較的発展してる方だけだ。


 だからまあ、流石にこの岩や木々に巻き込まれる人たちは多分すくない。ほぼいないかもしれない。それに今は夜中、ほとんどの人が家で眠ってるだろう。ポツンと建つような家にこの岩や木が落ちるなんてのは一体どれくらいの確立なのか……流石にそれは足軽にはわからない。

 けど万が一の可能性が起こっても困るから、足軽は投げられた物は全て空中に留めたんだ。


「流石にやんだか?」


 いつの間にか飛んでくる物がなくなってる。なんか手当たり次第に投げてきたからか、足軽の回りには、空中なのに沢山のもので溢れてた。けどそれでも足軽は涼しい顔をしてる。

 前はそれこそサイコキネシスで浮かせるものにも限界があった。でも新たに風を操れるようになって、それによって持ち上げれる物は飛躍的にあがったんだ。ただサイコキネシスを使ってる訳じゃない……ということだ。


(さて、次はどうくるか?)


 とか思ってると、なにかが夜空に飛び上がった。大きな毛むくじゃらの体に脚よりも長い腕……そいつはなんと、足軽ととどめた木々や岩を足場にして空中を闊歩してくる。

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