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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第十一話Part3

「はは、やるじゃん」


 地獄のような上り坂の地獄が終わって、勢いをつけての下り坂を下ってる野々野足軽達。前には幾代がその髪の毛を激しく揺らしてとてもうまく自転車を操ってる。けど野々野足軽だって負けてない。下り始めたときはかなり差が出来てたが、今やその背中はすぐそこまで迫ってた。今回は流石に幾代はスク水ではない。流石にね。短い短パンにワンピースというには丈が短くて、シャツとかよりも長い、そんな透け感のある服を幾代は着てた。。だからその服がバサバサとしてるのが後ろからだと見える。そして……その肌も……しかもかなりのスピードが出てるからバサバサとはためくその服はズボンのちょっと上くらいから段々ともっと上の方が見えてきてた。

 そんな背中に野々野足軽の視線は吸い寄せられる。なにせ女の子の背中である。あれほど大胆に背中を観るなんてそれこそ水着位しかないが、スク水ではあんなに空いてないし、この夏はまだ野々野足軽はプールとか海とかいってない。なので、今年の初は幾代だった。別に見たくてなんとか追いついた……わけじゃない。けど、これ以上離されるわけにもいかないから、追い越さないように調整しつつ野々野足軽は頑張ってた。


「まあ……な。そっちこそなかなか早いぞ」

「ふふーん。いうわね。てかその子大丈夫?」

「んきゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!?」


 まさかいまさら突っ込んでくるとは……と足軽は思った。その奇声を上げてるのはもちろんだが小頭だ。下りに入って勢いが増し、スピードも最高潮で疾走してると、ずっとそんな声を出してる。まあけど足軽は気にしてなかった。それでも足軽なら安全を確保できるからだ。それに下手に小頭は足軽に抱き着いてきたりしてない。普通なら不安よりも安定を求めるから、どこかに抱き着いたりするだろう。それは普通の事だ。だからこの状態なら……二人乗りで小頭は立ってる状態だ。そしてその手は野々野足軽の肩に置いてある。でも怖いんなら、その手を頭や顔に回して抱きしめてきておかしくない。けどそんな事をやられたらそれこそ危ない。視界だって確保するのが難しいし、顔を固定されたら、周囲を見回すことだって難しくなる。

 だから野々野足軽は実は小頭の体を固定してた。下手に抱き着いてこないように……けど絶対に離れないように、その力でちゃんと野々野足軽は守ってるんだ。だから安心してスピードを出してる。まあ小頭はそんなのは知る由も、そして自分の体の異変を感じる余裕もないようだから、叫びっぱなしなんだけど……

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