表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
526/834

第十話Part5

「ふふ、散々だね足軽。反論しないの?」

「うるさい。それに……まあ事実だし……」

「そっかそっか」


 そんな風に言ってくる幾代。すると幾代が「うーん」と指を唇に当ててなんかニヤッとしてる。そのポーズがなんか色っぽく野々野足軽には見える。


「小頭ちゃんもそんな事言ってるけど、でもお兄ちゃんと一緒にいるんだ? 小頭ちゃんくらいの歳なら、お兄ちゃんと一緒に居たくないんじゃない普通? イケメンでも無いのならなおさら」


 そんな幾代の言葉に足軽は納得できるが、同時にダメージも受ける。実際さっきから足軽を否定しまくってる小頭である。それを考えると、幾代の考えは間違ってないだろう。

 普通はそうなんじゃない? と思う。これだけ言われるのになんでついてきてるんだ? と足軽だって思う。


「いやなら来るな」


 と思うだろう。でも小頭はここ最近、いうなればあの襲われそうになった日からは随分と小頭は足軽にくっついてる。口ではボロクソに言ってるが、その行動は真逆だった。そんな事情は幾代は知らない。だから実際、その発言と行動が伴ってないから幾代的には小頭はそんなことを言ってるけど、お兄ちゃんから離れられない可愛らしい子……みたいに映ってるみたいだ。

 だからこそを突いてからかってきてる。


「そ……それは……」


 小頭も言葉と行動が間逆なのはわかってる。けど、あんなことがあったから、一人になるのは怖いんだろう。今は家族以外と離れたくない……みたいな感じになってる。


「あんまりからかうなよ」


 そうちょっと真剣にいう足軽。色々と酷いことを言われたが、結局兄としては妹に頼られるのは嫌な気はしない。だからやっぱり甘くなる野々野足軽だ。そしてそんな真剣に言われた幾代は「ごめんなさい」と素直にいってくれた。ちょっとからかい過ぎたと思ったんだろう。


「あっ、ほら! もうすぐだよ!」


 そんなことをいって前を向いて走る幾代。ちょっと前から水が落ちるような音が聞こえてた。だから想像はしてたけど、幾代が連れてきたところには滝があった。周囲は木々で囲まれてるけど、ぽっかりとそこだけ空いててまるで秘密の場所だ。

 更に……


「あっ! たぬき!!」


 はしゃいだ小頭の声。そうどうやらここは野生動物の飲み場でもあるみたいだ。たぬきの親子が水を飲んでた。そんなたぬきの親子は足軽達の姿を見ても別に気にしてない。

 そんなたぬきの親子を小頭はスマホで写真を撮ってる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ