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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第十話Part4

「ええーふーん、ええーはぁ……不思議ねえ」

「おい、なにか言いたいことがあるのか?」


 なんか幾代の視線がスマホに映した写真と足軽を交互に見てる。その視線が「ほわっ」「ほぉーん」とかいう感じで、なんか……なんか馬鹿にされてる気がする野々野足軽である。


「なるほど、うんうん。けどね小頭ちゃん」

「はい?」

「男は顔じゃないよ」

「おい! なんだそれ」

「けどそうは言っても、ブサイクよりは格好いいほうが良いですよね?」

「お前も何もなかったように続けるよな!?」


 兄が馬鹿にされてるんだぞ!? と言いたい野々野足軽である。明らかに野々野足軽と平賀式部が釣り合い取れてないっておもわれてるのはあきらかだ。

 顔じゃないとか……それは顔が良くないやつに対して擁護する時にいうやつだろう。優しい人――ってやつが他になにも褒めるところがないから使うようなさ……そんなのではないだろうか? それに二人は顔の良し悪しでは対立してなくて、そういう所じゃない論争にいってる。

 つまりは二人して野々野足軽の顔……その……うん――って事に同意してるということに……


(お、俺ってそんなに酷い顔してたのか?)


 ちょっと自信がなくなる野々野足軽である。実際、足軽は自分がイケメン――なんて大層な自信は持ってない。それに平賀式部と比べると見劣りするのも確かだろう。一緒に並んで歩いてても、きっと恋人ではなく、親しい友だち? くらいにしかみられないだろうって事もわかってる。

 でも自分たちでちゃんとわかってればいいんだと……そんなのは気にしないようしてた。二人で納得して付き合ってるのだ。それを他の誰か……第三者に非難されても、それは二人には関係なんてないんだから。

 そうおもってた。でもこうやってあからさまに……それに眼の前で言われると……心が痛む野々野足軽だ。


「小頭ちゃん、今はわからないかもしれないけどね。やっぱり大切なのは顔じゃないよ。きっとこの彼女さんは、足軽のいいところをいっぱい知ってるんだよ」

「いいところ?」

「なんでそこで疑問形なんだよ」

「だってお兄ちゃんにいいところなんて……勉強もスボーツも普通だし、どっちかというと陰キャだし、体はヒョロガリだし……クラスに居ても印象が残らない筆頭だよね」


 この妹は……と思う野々野足軽であるが、実際そのとおりだから、なんの反論もできなかった。


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