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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
473/826

471P

 そもそもが……だ。


「そもそもなんで、あの人真正面から戦えてるんだろう?」


 そんな風に草陰草案はいった。それはそうだろう。あまりにもあたり前みたいに桶狭間忠国が悪魔のような女性と戦ってるから忘れてしまってるが、本当なら彼女に近づくのさえできない筈だ。なにせ彼女の周囲には人間を狂わせる力が漂ってる。

 それに触れると、本当ならすぐに力がない人は自我を失ってしまう。そのはずだ。けど……なぜか桶狭間忠国は全く持って問題なさそうだ。


「力をもってるとしか思えない」


 チャド氏はそういう。草陰草案が「彼には力がない」――と断言したが、その言葉を他の人は信じてないだろう。けどそれは仕方ない。実際、力がないといった草陰草案さえでも、今この光景を観てると桶狭間忠国には力があるんじゃないか? って思う。

 でもそれでも……草陰草案には見えてしまうんだ。力があるのなら、その体に纏わってる物が草陰草案には見える。でもやっぱりいくら見ても、草陰草案には桶狭間忠国に力は見えない。なのに……だ。なのに悪魔のような女性の力が桶狭間忠国を避けるように動いてる。


(あれは一体)


 どういうことなのだろうか? と草陰草案は思う。力がないはずの桶狭間忠国を悪魔のような女性の力がよけてる。


「もしかしたら彼の気合? があの女性の力を上回ってるのかも」

「そんな馬鹿な! 気合でどうにかなるのかよ?」


 チャド氏は思わず声を荒げてそういうが、実際そうなってるのだから草陰草案はそう思うしかない。だって桶狭間忠国には力はない。けどなんか彼女の力は桶狭間忠国を避けてる。ならなにか? もう「気合」しかないじゃないか。


「あれだけ鍛えてるから、精神力が常人のそれじゃないのかも」

「うむ、確かにあの者の体は素晴らしい。あれだけの鍛錬をやることは容易ではないぞ。精神力は確かに常人とは計り知れない可能性は高い」


 なんと草陰草案の言葉に猩々坊主がのっかってきてくれた。結構苦し紛れな言葉だったんだけど……何やら坊主である彼が言ってくれると「そうなのかも?」とか思わせる説得力が出てきた。


「ならば、このまま押し通せるかな?」

「それは……」


 猩々坊主のその言葉に、草陰草案は困り眉をする。実際そんなに武道に精通してないからよくわからないってのが本音である。けど……確実に言えることがある。それは、実は悪魔のような女性の力がどんどんと高まっていってる――ってことだ。


 それでも桶狭間忠国は互角の戦いをしてるように見えるけど、草陰草案はそのことが気になる。だからこそ、なんとかアンゴラ氏にもちゃんと戦って貰いたいと思ってた。

 なにせ格好よくきめて戦闘に参加したんだから。

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