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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
455/833

453P

「あがああああああああああああああああああ!!」

「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!」


 アンゴラ氏の上の方に投げた石。それが破裂して地上でうごめいてたおかしくなった人たちへと降り注ぐ。それは今までのように一人に対して一つの石が消費されるやり方じゃなく、一つの石で多数に影響を及ぼしてる。

 けど……


「倒れない……ね」

「けど動きは止まってる! それに膝をついてるから飛ぶぞ!」


 そんな事を言いつつ、さらにもう一個アンゴラ氏は石を投げた。そして再びさらに後方の奴らにそれは降り注ぐ。アンゴラ氏は何やら視線で朝日倉三に視線を送った。すると……だ。なんと朝日倉三が草陰草案の手を取った。そして走り出す。


「え? ちょっ!?」

(これってやばいんじゃ?)


 ――とか草陰草案は思った。どういうことかというと、彼らのチャンネルの顔は大川左之助でリーダーでもあるが、人気が一番高いのは朝日倉三である。なぜなら彼はとても顔が良いからだ。チャンネルの女性登録者の八割を彼が稼いでるといっても過言ではない。

 そんな彼が草陰草案の手を取ったんだ。もちろんその様子はばっちりカメラに捉えられてる。草陰草案はコメント欄に何と書き込まれてるのか想像するだけで憂鬱になる。

 非常事態? そんなのを安全圏で面白おかしく観てる奴らが考慮するわけない。


「朝日さん!」


 これはまずいですよ――と伝えようとそう声を張り上げる草陰草案。けどそんな彼に朝日倉三は口元に手を持っていき指を一つ立てて「しー」とする。しゃべらなくても――わかる? というポーズ? いやでも……


(何その顔!?)


 と草陰草案は顔が一気に熱くなったのを感じてる。なにせ朝日倉三はイケメンである。それも大学生で、中学生の草陰草案からしたら大人っぽいその落ち着いた姿には時々ドキドキとしてた。

 中二病をこじらせてる草陰草案とはいっても、乙女であることに変わりはないのだ。実際かなりの地位? にいつの間にか登ってた草陰草案はそれこそ世界の偉い人やらイケメンにもそこら辺の普通の少女よりも出会ってて、それなりに耐性だって獲得してておかしくない。


 でも今の朝日倉三の仕草にはクラッときた。しかも朝日倉三は普段は表情も態度もドライな方だ。クール系男子といっていい。そんな朝日倉三からは想像もできないような事をやって見せた。


 しかも自分じゃない、他の女に……とこのチャンネルを朝日倉三目当てで見てた女性たちは思っただろう。それがとても憂鬱だった。けどそんな事を思いつつも体は動かさないと絶体絶命のピンチに陥る。だから言われた通り、草陰草案は朝日倉三に手を引かれながらおかしくなった人たちの間を駆けていく。


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