表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
450/833

448P

「あ、あの! 皆さんはこの事態をどうにかしたいとおもってるんですか?」


 野々野小頭の声はその場にいた同年代くらいの人たちにそんな質問をぶつける。まったくもって関わりがない人たちの会話に割り込む……それは野々野小頭にとってはかなり勇気が必要な行動だっだ。けど頑張ったのだ。奮い立たせた。

 どっちかというと野々野小頭も内向的なほうで、友達だって普通にいるけど、一体その中の何人が自分から話しかけたのかわからない。どっちかというと受け身の人間なんだ。

 でも今はなぜかできた。同じクラスの毎日顔を合わせてる人たちでもない、今日であったばかりの人たち……そんな他人も同然の人たちの会話に割り込んで話をする。

 それはとんでもないことだ。けどしてしまった野々野小頭である。ここでもしかたら「はあ? 今俺たち相談中なんだけど?」――とか言われたらどうしようとか思う。でもそれは杞憂だった。


「それはもちろんだ。この事態は見過ごしてなんておけない」

「やけにリーダーこの事態にこだわってるよね?」

「なんか心当たりとかある感じ?」

「それは……」


 リーダーと呼ばれてる大きな人が少し考えてる。もしかしてこの人は解決方法をしってるんじゃないのか? と野々野小頭は思った。


「あ、あの! この事態をどうにかする方法、わかってるんですか? 今友達が大変なんです。私も手伝いますから、教えてください!」


 そんな風にいって野々野小頭は頭を下げた。実際野々野小頭のようなただの女子中学生がなんの役にたてるかなんてわかんない。そんな事は全くないのかもしれない。ただ「邪魔、帰れ」とか言われても全然おかしくない。

 いやむしろそっちの方が当然だろう。野々野小頭は自分がなんの役にも立てないって自覚してる。けど……もう飛び出してきた手前、何もせずに帰ることもできない心境だった。


「り、リーダー?」


 なにやら目の前に圧を野々野小頭は感じた。頭を下げた野々野小頭にはその大きな……とても大きな靴が見えた。野々野小頭の足がミニチュアにも見えそうなほどの大きさ。

 リーダーと呼ばれてる彼が野々野小頭の前に立ってる。それだけで圧を感じてた。


「君も、友達を助けたいのか?」

「は、はい! 今、配信してるんですけど、危ないんです!!」

「配信? けど今配信がまともに出来てるのって『ジパング魔法学園』くらいしか……」


 野々野小頭の言葉にはリーダーじゃないまた別の人が反応した。確かにこのセンセーションな状況をチャンスととらえた人たちが一斉に動いたことで、沢山のチャンネルが今のこの状況を伝えようとしてた。

 でも今やそんなチャンネルのほとんどが配信できない状況になってる。それはその人がおかしくなったり、逃げだしたり……そんなことで配信は途切れてしまって今やもうその『ジパング魔法学園』というチャンネルしかないという状況だ。


「えっとそれです。私、知り合いで……」

「え? まってよ。さっきまでそこに草陰草案がいたわよね。彼女って確か第二中で……貴方は?」

「えっと……私も……です。友達は草案で」

「「「えええええええええええええええええ!!!!!????」」」」


 驚愕に染まる声が空に響く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ