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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
426/824

424P

 悪魔から怪しい気? オーラとも言えるものが立ち上ってる。赤い様な……赤紫のような……彼女から立ち上ってるからなんかいやらしい物のように野々野足軽には思えた。

 それが一気に周囲に放たれた時、この狭い部屋にあったものが色々と吹っ飛んで壁までよっていった。軽いものは壁にぶつかって――ガン! ゴン! ――とか音を立ててた。人も微妙にずれてた。まあダメージ事態はなさそうだ。

 尻尾に胸を貫かれてた仮面の男……そいつは貫かれてるからこそ、その場から移動することもなかったわけだけど……ポスン――と仮面が落ちた。ずっと付けた仮面。

 それこそ眠る時も食事の時もお風呂のときだってあの男はその仮面を付けてた。どうやら仮面は完璧に外さなかったら、その効果を切らさないようでちょっとずらす程度は問題なかった。だから食事とか水分補給とかは問題なかった。

 そもそもが自分の意思では外せなかったんだが……きっとあの男も自身の本当の顔……それを見たくなかったんだろう。自分自身でその顔……仮面が見せる顔こそが本当の自分の顔だと、そう思い込みたかったのかもしれない。実際は野々野足軽は仮面の男の元の顔もそんなに悪くなかったとは思ってた。

 確かにイケメン……ではなかったかもしれない。でもブサイクでもなかった。そこらにいるちょっとチャラチャラとした軽い印象をした顔だった。絶対に彼女ができない……とか悲観するほどの顔面ではなかった。普通に女性と付き合うことだって出来るくらいではあっただろう。

 はっきりいって丁度いい……と言えるくらいの顔面だったかもしれない。だれだってイケメン……それに美女には憧れがあるだろう。それは野々野足軽だってわかる。けど、そういう美女やイケメンにだって苦労はあるだろうし、案外美女は不釣り合いな人と付き合ったりもしてる。

 だからある意味で元の彼の顔は「丁度いい」と感じた。そのくらいの顔。まあ野々野足軽は自分も人を評価できるような顔をしてる……とは思ってない。イケメンではないと自覚してる。


 でもきっと彼は強いあこがれがあったんだと思う。それこそ普段からナンパをしてるようなやつである。所謂陽キャ……といえる方の部類である彼は野々野足軽の様に普段は女に興味ないって姿勢とはある意味で真逆だろう。

 自分からグイグイと行くタイプ。だからこそ、顔がもっとよければ……とか思ってたのかもしれない。イケメンへの情景、焦燥……そして憧れ……それらはきっと野々野足軽の比じゃなかった。だからこそ、理想の顔……それを手に入れたら手放すことなんてできなかったんだろう。

 でもその仮面が今……とれた。野々野足軽は何もしてない。まるで死を仮面が認識したから、もう必要ないだろうと……仮面事態が見限ったかのようだ。


「違う……違う……こんなの……ちがっ……」


 悪魔の女性はそんな風につぶやき、フラフラとベッドから落ちた。そしてそのまま彼女は玄関へと向かう……そのままガチャリ……と扉をあける。彼女はパンツ以外は全てを脱ぎ捨ててる状態である。

 そのまま彼女はフラフラと外に行った。


(二人共彼女を見張っててくれ!)


 そんな指示を悪魔っ子と天使っ子にする。すぐに二人は動いてくれた。野々野足軽はすぐに命が絶たれた男へと力を向ける。尻尾が抜けたときに、ベッドへと前に倒れ込んだ男。


(これは俺のせいでもある……)


 そんなことを思いながら、野々野足軽はこの死んだ状態の男の治療を開始した。

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