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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
40/823

39P

あれからこのポスターに残ってる残留思念を力で読み取ってみた野乃野足軽だが、はっきり言って有力な情報はなかった。どうやらやっぱりだけど、この犬が直接身につけてた……みたいな物のほうがその存在の残留思念を残しやすいってことらしい。そもそもがこのポスターにはこの犬はかかわってないのだ。


 それはそうだろう……だってこのポスターが制作された時にはこの犬は居ないはずだからだ。そして大切な飼い犬が失踪したことで、飼い主たちの心は乱れてる。そういう乱れはなかなかに強い思いとして残留思念として残る。だから写真に残ってたかもしれない残留思念とかを塗りつぶしてしまった可能性もあると、アースは言ってた。


「残留思念では捜索は無理だな……なにかほかに方法はないか?」


 独り言の用に聞こえるが、野乃野足軽的にはアースに話しかけてる。残留思念に情報がなかったから、力を使ってほかにどんな捜索方法がないか、それを考えてる。


(残留思念で飼い主の情報はわかったのでは?)


(それでどうしろと?)


(接触して、この犬の物品に触れさせてもらえばより強い残留思念を読み取れるはずです。それならば有意義な情報も得られると思いますけど?)


(それは……)


 確かにアースの言う通りに残留思念を読み取る中で、飼い主たちはわかってる。そしてその子供の思いに影響を受けて、野乃野足軽はこの犬を本気で見つけてあげたいって思ったんだ。実はこれがどうでも良い……とか思ってる飼い主がやってたら……そんな事ここまでしてる時点であり得ないが――もしもそうだったとしたら、野乃野足軽はここまで肩入れしなかっただろう。


(そんなこと出来ると思うか? てかどうやってそんな物を手に入れるだよ?)


(それは交渉次第では? 別に手に入れる必要はないでしょう。訪ねていって、協力者だと認知させればいいのです)


(いや……俺は探偵とかでもない普通の高校生だし……)


 野乃野足軽はいきなりそんな高校生が現れて信じてもらえるだろうか? と思ってるようだ。実際こんなご時世だし、怪しいやつ……と思われる可能性もある。それにうまく交渉なんて出来るわけないのが野乃野足軽だ。そんなに口が廻るようなやつじゃない。


(普通の手段じゃ出来ないから、力を頼ってるんだよ。全くこの力、あんまり使えないじゃないか)


 理不尽な事を言い出す野乃野足軽。でも実際彼は、この力があれば色んな事出来る……と思ってた。けど思いの外うまくいかないことに、ちょっと落胆してるようだ。自分はすごい力に目覚めたんだと思ってた――でもその力は迷い犬の一匹も簡単に見つけることが出来ない。それは野乃野足軽にはショックなことなんだ。


(……しょうがないですね)


 そんな事をアースはいった。そしてその直後、野乃野足軽の力に変化が起こる。


(なんだ? 何した? 力があふれる様な気がする)


(力を貸してあげましょう。その力を過小評価されるのは残念ですからね。私が手助けをして、高みを見せてあげますよ)


 どうやらアースが手助けをして、野乃野足軽の力を強化してくれたらしい。野乃野足軽はまだまだ力に開眼したばかりだから、出来ることも限られてる。けどそこにアースが介入することによって、野乃野足軽を引っ張り上げる事ができるようだ。


 野乃野足軽は今まで感じたこと無いくらいに湧き上がる力を感じてる。

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