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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
383/833

381P

 念力をただ使うだけではあの鱗に阻まれてしまう。けどだからって収束して打ち出すのは切り札に近いし、なによりも破壊するという側面が強くなりすぎる。あれは風の少女で野々野足軽がこの戦闘で最終的に狙うのは風の少女を救うことだ。

 それをするのに『破壊』はそぐわない。実際勝てるかどうかもわからない相手だ。その相手を殺してはいけない……破壊してはいけない……なんてのはとても難易度が高い。でも野々野足軽は思ってた。いや信じてる……といったほうが良いかもしれない。それは……


(俺の力に出来ないなんて事は……ない)


 そういう思い。なにせ何だって出来てきた。普通超能力者ってのは一つの事ができる……ってことが多いと思う。サイコキネシスが使える人はそれだけで、スプーン曲げが出来る人はそれだけだ。その現場の情景を見てサイコ捜査をする人は勿論きっとそんなのに特化してるんだろう。実際そんな人がいるのかは知らないが、テレビではよくそんな特集がされてたりする。

 けど野々野足軽は全部できる……といっていい。念動力に遠視にサイコメトリーだってそうだ。そして今や自由自在に飛べるし、光線だってはなてる。既に超能力という概念に当てはまらなくなってきてるのかもしれないが、沢山解釈を拡大するのは大切だと、学んでる。


『出来ないと嘆くよりも……出来ると信じる』


 それがこの力には重要なんだと野々野足軽は理解してた。だからそれなりにこの穴の空間に力を満たせた今、新たな感じで力を収束させる。光線にするほどの収束じゃない。けど、一つの塊のようにして、それを自分の体のように操るイメージ。

 力を集めることで、ドラゴンは引き寄せられるように迫ってくる。今まではそれを感じたときには霧散させる準備をしてた。なにせドラゴンに取り込まれないためにだ。けど今回は違う。霧散させない。それよりも自分の体をよりイメージした。そして口を開けて迫ってくるドラゴンに対して、のようなものを生やしてぶっ叩いた。


 ドラゴンが大きく横に吹っ飛んでいく。腕の先……拳がわずかに分解されてるが、このくらいなら大丈夫だ。それに力も健在。一回きりの光線よりもこれなら継続戦闘ができるだろう。


『バ・ラドール――力の巨人』


 そんな存在を野々野足軽は作り出してた。

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