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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
358/834

356P

 どうやらこの穴をほうっておくと地球がパッカーンとなるらしい。まあパッカーンが野々野足軽が想像するような大変なこと……という確証は実際ない。パッカーンも実は全然大したことないって可能性がないわけじゃない。

 でも野々野足軽にはそうは思えなかったのだ。なにせそれは風の子がマジトーンだったからだ。今まで風の子は常に楽しそうに踊ってた。そんな風の子がマジトーンで言うものだから、これはマジなんだ……と野々野足軽だって思ったのだ。


「これを塞げば良いのか?」

『うん、出来るならそうして欲しい。これがなくなったら僕たちはなんの気兼ねもなく飛べるからね!』


 そんな風に期待を向けられる……という感じが伝わってくる野々野足軽。でもふとした疑問がある。この穴を塞げるのかどうかもそうだけど……もっと気になることだ。


「この穴って、どこに繋がってるんだ?」


 そう、それだ。穴がある――ということはその穴の先……があるはずだ。つまりはその先が野々野足軽は気になってる。なにせ……これって空間がなんやかんやで壊れてるってことだ。流石の野々野足軽も空間を壊したことはないのだ。壊し方もわかんない。

 だからこの穴には興味がある。


(でもこれって、壊れてるようには見えないからな。自然現象なのか? いやでも風の子は自然現象じゃないって言ってたな)


 なんか黒く見える(野々野足軽視点)穴はきれいなのだ。そしてそこに渦を巻いて風が吸い込まれてる。とても自然で、溶け込んでる……それに実際にはこれって見えてないってのも実際疑問だった。

 本当に空間が壊れてるのなら、観測くらいできそうではある。よくある空間が壊れてる描写でパリーンと空が割れたりするじゃん。だから空間が壊れる……というのはそんなのを野々野足軽は想像してた。

 つまりは不自然……空間が壊れるというのは自然な風景に訪れる不自然である……と思ってるのだ。実際はあの描写だってただの妄想だから、本当にどうなるかなんてのは誰も知ってる筈なんてない。

 けどこれを空間が壊れてる……とは表現したくない野々野足軽である。けど自然なものではないと風の子は言ってた。なら人工的に? いやこの世界の技術はまだそこまで達してない。となると?


 ゴク――


 そんな風に野々野足軽は穴を見ながら唾を飲む。最初はそれこそ腕でも突っ込んで見るか? とか思ったが、流石にリスクがデカい。どうなってるかわかんない穴に突っ込むなんて……これが人工物とかなら、別に力で守ってればその穴に爆弾が仕込んで合っても野々野足軽はどうにか出来るだろう。

 実際爆弾の爆発を耐えきれるかは試したことなんてないからわかんないが……けどこの穴はそういう人工的なものではない。人工物なら最悪爆弾である。でもこれは想像もできない。

 だから慎重策をとることにした。つまりは力である。まずは力を流し込んで、この穴を探ることにした。なにせ力にだって感覚を付与できるのだから。

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