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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
308/834

307P

『今度の今度は本当ですか? 一生のお願いは効きませんよ? というか、野々野君は私の……事……いえいいです。私なんてつまらない女ですもんね。


 ちょっと顔がいいだけの。ああごめんなさい。ちょっと顔と体が良いだけの最高の女なだけですもんね。野々野君は手に入れた物には興味が無くなるタイプなんですね』


「これは……まずいな」


 野々野足軽は届いたメッセージをスマホで見て、そうつぶやいた。差出人は勿論、野々野足軽の彼女である『平賀式部』である。


 この微妙にも自慢しつつ、怒ってます……みたいな遠回りなのか直接なのか分からない感じの文章を送ってきた経緯は簡単だ。


 簡単な事で、それはつまりは野々野足軽が平賀式部とのデートを何回もすっぽかしてるからである。まあデートと言っても大げさなことではない。


 テーマパークに行くとか水族館にいくとか、それか一泊二日程度の旅行にいくとか……そんなのじゃもちろんない。普段の何気ない一幕を「ちょっと今はごめん」とか言って断り続けたせいである。


 お弁当を一緒に食べるとか、ちょっと「家によってく?」とかそんなのを断り続けされたら、それは彼女なら『私になんてもう興味ないんだ』と思われても仕方ないというものだ。けど勿論だけど、野々野足軽は平賀式部を嫌いになった――わけじゃない。


 ただ、本当に忙しかっただけだ。でも学生の忙しさなんてのは普通はたかが知れてるだろう。だって学生の忙しさって個人でそんなにかわるものではない。


 大抵は学校で一日は拘束されてる。そしてそのあとは部活かアルバイトとかだろう。でも野々野足軽にはそのどちらもない。なら学校が終わればラブラブな時間を設けるのなんて簡単……なはずなのに、それをやってこないのである。平賀式部がそのプライドを曲げててでも誘ったとしても断られる。最初はそれこそ「急ぎすぎましたね」とか殊勝に思ってた平賀式部である。


 けど何回も断れらるとこう思う「私って魅力ない?」とかね。だから最近はいつも以上に身だしなみには気を使ってたし、学校で喋るときも『異性への意識のさせ方』という本で得た知識をさりげなく使ってもいた。


 その内自身を魅力ないと思うよりも「何が何でも連れ込んで一線を越えてやる」みたいな暴走気味になってた。それもこれも悉くを野々野足軽が拒否してきたからである。


 もちろんだけど野々野足軽はそれをまずいと思ってる。けど仕方なかった……なにせ……だ。なにせ世界が『力』という存在に気づいてしまったからだ。そしてそれに関わる人達が増えたのが大きい。

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