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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
291/827

290P

「よろしくお願いします」


 草陰草案が元気に挨拶する後ろで、野々野小頭がぼそっと同じように挨拶してる。さらにその後ろにはアンゴラ氏がいる。どうやら野々野小頭は兄である野々野足軽に頼めなかったからアンゴラ氏を頼ったらしい。


 そして三人の前には一人の男性がいる。二十代くらいの身なりはきちんとした、三人組だ。


「よろしく。君が草陰草案さんだね。えっと早速だけど……」


「はい、私の力が本物だと見てください!」


「「おおー」」


 どうやらこの人たちはちゃんとオカルト好きなのは本物らしい。野々野小頭はオカルト好きというのはただの金を稼ぐだけのポーズではないかと疑ってたのだ。けどどうやらこの三人組、ちゃんとオカルトが好きらしい。草陰草案が力を見せる……といったら目を輝かせてる。


 そして草陰草案は野々野小頭に見せたような事をやってみせた。でも今度はもっと自身の力を見せつけたかったのだろう。もう本当に色まで茶色になってカサカサになってる哀れに見える程の花を用意してた。


 それを両手の手の平のおいて、目を閉じてなんか静謐に見える草陰草案。手のひらから光が湧いてきて、そしてそれが花へと吸い込まれると、次第に元気になっていく花。それに対して彼らが「「「おおおお!!」」」と声を大きくして言ってた。


「これは……凄い……」


「マジか……」


 オカルト系Youtuberである三人組が草陰草案の力を見て驚いてる。何も言ってない一人は、無言で花をとって見つめて、さらには草陰草案の手を両手でつかんでめっちゃ見てる。そして持ち上げたり、手のひら、手の甲とみて、腕の方にも視線を向ける。


 そしてそして、指をぷにぷに、手のひらぷにぷに――


「えっと……あのぅ……」


 なんかめっちゃ触られてることに対してだんだんと羞恥心ってやつが出てきたらしい草陰草案。手を触られてまくってのがこそばゆい感じになってるみたいだ。でも彼は止まらない。手首をぺたぺた。さらにその先をぺたぺた、二の腕ぺたぺたそして脇をぺたぺた。


「んっ!?」


 変な声が出る草陰草案。どうやら草陰草案は脇が敏感らしい。さらにはそこから胴体……女性の場合はそこには胸があるわけで……


「やめろバカ!!」


 一応触ってた彼は脇から下に行こうとしてたからおっぱいを鷲掴みにしようとしてたわけではないだろう。けど、手の付け根くらいは胸に触れてもおかしくなかった。


 そんなことを成人男性が女子中学生にしたら下手したら通報ものである。だからハッとした同じチャンネルを運営する仲間である二人は一心不乱に草陰草案の体を触ってた彼を止めた。


「お前、やりすぎだ!」


「おかしい。何も種も仕掛けもない。こんなのって……」


 さっきから草陰草案の体を触ってた人はそんなに感情の起伏がなさそうな、けど顔は抜群に整ってる細身の男だった。はかなげな感じのある男性で、ある意味で女装させたらそこらの女よりもきれいになりそうな容姿をしてる。


 


 そんな抜群のイケメンだから、ある意味ここまで草陰草案もされるがままだったのかもしれない。なにせこの世の中にはイケメン無罪という言葉があるのだから。

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