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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
289/829

288P

コンコン――


 という音が響く。その音を聞いた野々野足軽は扉を上げる前に「はあ」と大きなため息をついた。なにせ、なにを言われるのかわかってるからだ。別に野々野足軽は盗聴とかを趣味にしてるわけではない。けど、最近はいろいろと見てないといけない所が多いというか……かかわりが増えたせいで、関係ないって見放すことができないというか……まあ白状すると沢山の場所を見てる。でもそれにはちゃんと理由がある。それは野々野足軽はこの力をもっと伸ばしたいとおもってるということだ。


 沢山の情報を無理矢理入れる……というのはアース的には普通の事だった。アースはそれこそ地球そのもの。だからこそなんでもしってる。力の到達点にして野々野足軽はアースを目指してるわけで、アースができるようなことは出来るようになりたいと思ってた。もちろん人ではないアースと人である野々野足軽では到達点に限界という壁があるかもしれない。


 でもそれを自分で設定するのはきっと間違ってる――と野々野足軽は思った。だから今は無茶でもなんでもやってる。それこそ脳の限界って奴を突破しようと考えてた。それが無差別な情報の流入だ。


 沢山の事をみて、沢山の物を聞き入れる。でもそれら一つ一つに意識を集中してるわけじゃないから、野々野足軽自体はその内容を把握してるわけじゃない。でも情報は情報である。普通の人はそれこそ二つの瞳から入る視覚情報と二つの耳から入る聴覚情報、そして鼻から受ける嗅覚情報と、肌からの触覚情報とかを頼りにしてるだろう。


 けど野々野足軽は視覚と聴覚を超広範囲に拡大させることができる。それによって得られる情報は目の前の事だけじゃない。それに一か所を見る……という様な事をしなければ、大きな俯瞰視点で自身を中心に神の様な視点が構築できた。


 そして視界にはいる全ての声が聞こえてる。それらを無理矢理脳に届けることで、とてつもない情報量になる。もちろん、野々野足軽の頭は特別賢いってわけじゃない。なにせ野々野足軽はなんとか平均点を取るくらいである。


 そんな脳みそに人一人では絶対になしえない程の情報がどっと入ってくるのだ。当然最初は頭痛がすごかたった。そして吐き気に野々野足軽は襲われた。でもそこは『力』を持ってる野々野足軽だ。視覚を強化する感覚や、聴覚を強化する感覚をしってる野々野足軽は今度はそれを脳全体にしてみた。


 それによって吐き気は少し納まった。けど頭痛はしてた。でも――


「このくらいなら……」


 ――ということで、常に脳に情報を叩きつけて、そして常に脳を強化し続けてそれを無理矢理処理するって修行をしてる。その成果は確実に出てた。そんな折に妹である野々野小頭の訪問。実際……


(無視するか?)


 とも思った野々野足軽だ。なにせ別に危険があるようなことではなさそうだ。脳にただ雑音な感じで情報を送ってるだけで、処理してるわけじゃないから野々野足軽は野々野小頭の訪問理由は今さっき……この『コンコン』の時に自身の脳にある雑音として処理してた部分を引っ張り出して把握した。


 なんと野々野足軽はそんなことが可能な程に、『脳』という秘密で満ちた器官を理解してた。

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