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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
24/821

23P

「それで、どういう感じの動画見てるん?」


「そうそう、おすすめのチャンネルとかあったら教えてほしい」


 どうやら陽キャ達は早速その動画を観てみたいらしい。すでに検索する準備は万端だ。そしてもう一人が「へぇーアマルゾンとかでも普通にマジックの道具とか売ってるんだな」とかいってる。陽キャとかならそういう場を盛り上げるみたいなことは詳しそうな印象があったが……一発芸とかさ。


 でもそれは偏見だったのかも? と野乃野足軽は思う。


「俺は……『Mr.ゴッド』って人をみてる。すごくて。後は特定って人はいなくて、面白そうなマジックやってる人を……」


 力で再現できないかな? って感じの目線で野乃野足軽はマジシャンを観てた。実際力で出来る時は凄い! と思うがこれを発想でやってのけるマジシャンとかマジックを考えてる人たちは一体どんな頭の構造をしてるのか……そんな風に野乃野足軽は思ったりもしてた。


 なにせ野乃野足軽には不思議な力が目覚めさたから透視能力に見えるような事を、本物の透視能力で出来る。でもマジシャン達には種があって、修練を積んでそれを見せないようにしつつマジックを完成させているのである。


 それが単純に凄いなって思う。よく見るコインをコップの底から透過させて中に入れるやつとか、もうどうやってるのかさっぱりだと野乃野足軽はおもってる。実は皆さん種なんてなくて本当は野乃野足軽と同類なんでは? とか思ったりもする。


 なにせ世界中には何十億という人間が居るんだ。その中でこの力を持ってるのが自分だけ……なんてのは実際野乃野足軽には思えなかった。実は表の世界と裏の世界とかがあって、力のある者たちは表の世界から隠れるようにして裏から世界を牛耳ってるのでは? とかおもってるんだ。


「うお!? この人すげー! どうなってるんだ?」


「マジだ。これ一体どうやってるんだよ?」


 陽キャたちはどうやら野乃野足軽が言ったMr.ゴッドさんの動画を見てるらしい。そしてその動画を観て興奮してる。それをみて野乃野足軽は「うんうん」と唸ってる。実際Mr.ゴッドなる動画投稿者のマジックは他とは一線を画してた。全く種がわからないというか……本当に魔法の様なマジックを使ってる。


 派手で不思議、種があるとしてもその種の想像さえできない。そんなマジック。よく知られたマジックなら、同じ様な投稿者はそのマジックをしてたりするが、Mr.ゴッドのマジックをしてる人は居ない。


 けど彼はこれはマジックです――と最後にデカデカと字幕でいれるし、本人もしつこいくらい位にこれはマジックで種も仕掛けもあります――と言ってる。普通のマジシャンなら「種も仕掛けもありません」とかいうのが普通だろう。けど彼はその逆だ。


 自分から積極的に、これはマジックだと宣言してる。それが逆に野乃野足軽には怪しいと思えた。なまじ不可思議な力に目覚めてしまった野乃野足軽だからこそ、そういう事にしておきたいのでは? という思いが透けて見えるような……そんな気がする。


 けどだからってMr.ゴッドに「貴方は本当は『力』があるんじゃないんですか?」とかメッセージ送ったりしない。というかできない。


 なぜなら彼は日本人はないからだ。

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