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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
23/817

22P

(チラチラと平賀さんを見てるのわかってるぞ……)


 とか野乃野足軽は思ってるが、それを言えるかといえばそんなことはない。野乃野足軽には力がある。それを使えばこんな奴ら……とかも思うが、そんな事ができないのも野乃野足軽だった。


「あ、えっと……」


 とか言ってしどろもどろになってる。あんまり格好悪い所平賀さんには見せたくないなって思ってチラリと野乃野足軽も隣をみるが、平賀式部は全くもって興味なさげにすでに本を広げていた。それにホッとしつつ、陽キャ共に向き直る。今までなら、いつまで経っても上手く話せなくて、いつの間にかどこかに言ってた。そんな調子だから、友達も出来づらくて、クラスでも話すのは数人くらいだ。


 こんな奴らからは認知さえされてない――とそんな風に野乃野足軽は思ってた。まあけどこの人達が悪い人たちってわけじゃない。それもしってる。別になにか特別かまってくるとかないし、嫌味を言われたことだってない。ただ自分がコミュニケーションに問題があるから、あまりうまくやれないだけ。


 付き合えないだけなんだ。複数人で来られるとその圧が……それが野乃野足軽は苦手だった。勿論向こうにはそんな気はないだろう。でも勝手にそんな事を感じてしまうんだ。クラスでも1番美人な平賀式部とはそれなりに話せたのは、彼女に勝手に共感性を感じてたってのも有る。それに彼女は常に一人。それもある。


 だいたいの陽キャって複数人でやってくる。それが野乃野足軽は苦手だった。でも野乃野足軽ももうちょっと学校生活を充実させたいとは常々思ってた。友達事態は居るから高望みはそこまでしてないが、もっとワイワイできてもいいのかも……とか。それに野乃野足軽の友人関係はそれこそ学校の友だちは学校だけ、それ以外のネットの友達はネットだけ……みたいな割り切りがあった。


 それこそ野乃野足軽が部活にでも入ってたらまた違ったのかもしれないが、野乃野足軽はあいにくと帰宅部だ。それに今は超能力が楽しい。誰かに言えることでもないし誰かと共感できることでもない。誰かに知られるとリスクしかない力だ。


 けど、そんな超能力が今の野乃野足軽に自信をつけさせてるのは事実だ。いざと成れば力を使えば良い……勿論使わないんだが、それにそんな強くもない力だが、それが有ると無いのでは心の支え的な部分が違ってきてる。


「そうだね……俺は最近はマジックとか」


「おお、いいねえ」


「へえ、そういうのに興味あるんだ」


「以外だな。でもアレできたらモテそうだよな」


 そんな風に「モテそう」という時、ちらっと陽キャは平賀式部の方を見てた。もしかしたら野乃野足軽がそのマジックで平賀式部の気を引いてるのか? とおもわれてるのかもしれない。まさかとは思うが、後日このクラス内でマジックが流行ったり……


(そんなわけないか)


 嘘……ではないが、別にマジックとかで野乃野足軽は平賀式部の気を引いたわけではない。そもそもが彼女が野乃野足軽に話しかける事事態、本人がわかってない。だからもしもこのクラスでマジックが流行ってそれに平賀式部が反応しなかったとしても、その責任を取ることは野乃野足軽はできない。

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