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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
201/830

200P

山田奏は十字傷の男の言葉にその行動を止めた。流石に退学は……ね。そこまでの処分にはならないだろうと野乃野足軽は思うが、それでも可能性はゼロではない。それにすでに停学処分中なのだ。それを考慮すると、停学処分中に更に暴力事件を重ねたら、実際退学に成っても文句なんて言えない可能性はある。


「はは!」


 そう言って苦しそうにしてる店員を蹴る十字傷の男。けどその間に野乃野足軽が入った。それによってその蹴りが野乃野足軽を襲う。右肩の所に十字傷の男の蹴りがはいる。それによって店員を巻き込んで二人は倒れた。


「野乃野くん!」


「だ、大丈夫です。平気ですよこのくらい」


「へぇーなんだそれ? 俺の蹴りが雑魚いって言いたいのか?」


 


 何故か山田奏にはいつもヘラヘラと接してる十字傷の男が野乃野足軽の言葉にはすぐにピッキーンとしてる。その理由は不明だが、近づいてきた十字傷の男は野乃野足軽を何度も踏みつけてくる。


「やめ!」


「だい、じょうぶ……ですから」


 体を丸めつつ、そんなふうに山田奏をかばう野乃野足軽。本当なら野乃野足軽だってピッキーンと来てる。だからある策を考えてた。それに……だ。実は全然へっちゃらだった。


 なにせ実を言うと、最初の肩に当たった蹴り以外は十字傷の男の脚は野乃野足軽にはダメージを与えてない。それもそれもそのはずで、派手な音を立ててるのは十字傷の男が近くで倒れてる椅子とかを踏みつけてるからだ。でも角度的には誰にも見えない。普通はそんな事やってたら本人が気づかないはずがない。


 でも十字傷の男は野乃野足軽を蹂躙してると思って悦に入ってる。なんでそんなことが起きてるのかと言うと、野乃野足軽が幻覚を見せてるからだ。自分のすぐ横の椅子を野乃野足軽だと見えるようにしてる。だからそんな事が起こってる。


「うぁぁぁ!?」


 振りかぶった脚に合わせて、野乃野足軽は店員と共に距離をとる。もちろんこれも演技である。さっきからガクブルで目を閉じてる店員は何が起こってるのかわかってないから野乃野足軽が無理矢理動かすとついてきてくれる。


 実際は野乃野足軽が無理矢理倒してることになるが……すべての罪はこの十字傷の男へと繋がってるから問題なんて無い。


「ははっ、おらおらやっちゃう――づっ!?」


 調子にのって野乃野足軽にもう一回近づこうとしてくる十字傷の男。そいつの脚を僅かな力でクイッと引っ張って滑らせる。それによって十字傷の男は盛大にこけた。それはまさに無様……としか言いようがないような感じだ。その隙を逃さずに、山田奏が十字傷の男を抑えにかかる。そうなると流石にやばいと思ったのか、取り巻き二人が動き出した。だから野乃野足軽はそいつらもスッテーンと転ばせておいた。

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