表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
20/817

19P

「はあはあはあはあはあはあ……今度こそ死ぬかと思った……」


 野乃野足軽は文句を言おうとお湯を見る。するとさっきまでの硬さ? がなくなってるような気がした。


「おい、やってくれたな」


 さっき忠告しただろうが……と言いたい野乃野足軽。なんとか今までは地球の意思とか言ってたから敬語を使ってたが、流石に二度も殺されかけるとそういう配慮ができなくなったようだ。


「おい……」


 野乃野足軽はお湯をバシャバシャとする。なにせさっき、あの存在が人形になった時、このお湯を全部使ってた。そしてついさっきお湯を使って野乃野足軽を拘束したときも、お湯全体が固くなってた。つまりはあの存在はお湯全体にその意思を通してると思った。


 だからお湯がまだ残ってるから、野乃野足軽はここに居ると思ったんだ。全部が鼻の穴を通して来たのなら、全部のお湯がなくなってるはずだ……けどお湯にほとんど減少は見られなかった。確実に半分くらいは入ってきたような……そんな感覚が野乃野足軽にはあったんだが……実際見てるとお湯はほとんど減ってない。ならここに居るだろうと思ったのに反応はない。変な声も聞こえては来ない。


(ここです)


「ぷはっ!?」


 なんかスパアアアン! と腕が勝手に動いて自分の頬をハッ叩いた。一体何が? と野乃野足軽は叩かれたことにも、そして自分の腕が勝手に動いた事にも、そして水の彼女の声があの空間と同じように普通に聞こえてきたのも……その事実を飲み込めないで思考停止してる。


(ふむ、やはり貴方の中は馴染みますね)


 ポタポタとなにかか野乃野足軽から落ちてた。それがお湯に落ちて赤黒い広がりになっていく。それはどうやら野乃野足軽の鼻血のようだ。一体どれだけの勢いで叩いたら自分自身の力で鼻血を出せるのか……停止してたように見えた野乃野足軽はゆっくりと現状を咀嚼してそしてようやく色々と飲み込めたのか、言葉を発する。


「もしかして、俺の中にいるのか?」


(はい、貴方の存在の中に溶け込みました。そもそもそうやって元からここまで来たので、できると思ったのです)


「元から?」


(はい、海で力を使いましたよね? その時です。私は貴方の力のパターンを把握しています。ですからそれに自分自身を合わせたのです。それで貴方の血液のように体を巡っています)


「なんだよ……それ。それでさっき、俺の体を操って……なんで殴った?」


 そこでめっちゃ疑問に思った野乃野足軽。別に殴る必要なんてなくない? その疑問がある。


(なんとなく?)


 その答えにブチ切れそうになる野乃野足軽であった。こいつと居ると命がいくつあっても、体がいくつあっても足りないのではないかという危機感が感じられたんた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ