表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
189/816

188P

(できる……のか?)


(やってやりましょう。丁度、新たな体が欲しかったところです)


 何だか脳内で物騒な会話をしてる野々野足軽とアース。そして側には地面に倒れたままの桶狭間忠国。一度はさっさとここから逃げようとしてた野々野足軽だが、アースの言葉に一応まだ止まってる。そしてこれである。


(新たな体って……乗っ取るきか? これを?)


 野々野足軽はアースのことを女性と勝手に認識してる。実際はその姿をはっきりと見たことないが、形を取った時には詳細はわからなかったが、印象的には野々野足軽的には女性だと思ったからだ。


 それに頭に響く声も高い。だからもしもアースが桶狭間忠国の中に入る? とか想像してしまったら……


(うえっ)


 −−と思ってしまう野々野足軽である。もしもこの図体で女性的な仕草になってしまったら、と思うと耐えられなそうにない野々野足軽だ。


(乗っ取るとは失礼ですね。それに、そんな事をしたらこの器では耐えられませんよ)


(それってやっぱり力が関係あるのか?)


(そうですね。私を受け入れてられるのは、力を感じて、貴方自体が自身を保護してるからです。そうじゃなかったら、今頃私と貴方は溶け合ってる事でしょう)


(こわっ!? そんなことになってたのかよ! なら最初に言えよ!!)


思わずそんな抗議をしてしまう野々野足軽。でもしょうがないだろう。だってもしかしたら今頃自分−−という存在を無くしてしまってたかも知れない……そう言われると文句だって言いたくなる。


 なにせそんな危険な事−−という自覚が事態が野々野足軽にはなかったのだから。


(聞かれなかったので)


(お前な……)


 時々に野々野足軽も忘れかけるが、アースはそこらの存在ではない。地球の意思そのものだ。だからこそ、人間の感覚で接してたら理解できない面も多々ある。それはこれまで一緒に過ごしてきたから何とくなくは野々野足軽だってわかってる。わかってるが……その言い方にはちょっとムッとする。


(それじゃあ、桶狭間の事、どうする気なんだ?)


(いつまでも、それにずっと隠し続けるのも窮屈でしょう? だから、取り込んでしまうんですよ。私はこれまで長らく人間を観察し続けて知ってます)


(何を?)


(それは、人間とは欲望に忠実な生き物なんですよ)


 なんかアースがニヤニヤと悪い笑みをしてる……そんな感じが野々野足軽には伝わってきてた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ