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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
182/816

181P

(面白い)


 桶狭間忠国の動きを見て、そんなことを言うアース。アースは地球そのものの意志みたいなもので、あんまり興味を持つ……なんてことはない。最近はそれこそ美味しい食べ物くらいだ。それ以前がなんだったのかなんて知るよしもないが、野々野足軽と出会って、その口に入る食べ物を感じて、きっと『食』と言うものに目覚めてしまったんだろう。


 なにせ地球意志見たいなアースにはそもそもが食事というものが必要ない。そんな欲求さえなかったはずだ。でも現代の美味しいものを知ったらもう、知らなかった以前のアースには戻れなくなったらしい。そんなこんなでこいつは大層な存在であるにも関わらずに、食い意地が張ってしまって、日夜美味しい物を求める存在になってしまった。


(珍しいな、お前が他者に興味を持つなんてさ)


(だって面白いじゃないですか)


 なんか真剣というよりも、ちょっとバカに……というと桶狭間忠国に悪いが、面白おかしな方向でアースは興味があるのかもしれない。でもそれを野々野足軽は否定するなんてことはできない。なにせ−−


(確かに面白い奴だけど……)


 実際の所桶狭間忠国はとても面白い奴だと野々野足軽だって思ってる。あの筋肉、一体なんのために? って感じだ。それにこの尾行の技術……普通は身につけないようなことをなぜか桶狭間忠国は身に付けてる。


(でもあいつとだけは敵対したくないよ)


(昏倒させることなんて簡単でしょう。いくら体を鍛えても、脳を鍛えることはできないのですから)


(それはそうだが……)


 そう答えつつ、野々野足軽は後方の桶狭間忠国の様子を伺う。一体何を狙ってるのか……そう思いつつ歩いてると、駅つにつく。徒歩で登校できる野々野足軽の近くの駅はもちろんだけど、高校の最寄駅である。なのでたくさんの学校の生徒がいる。


 そんな中、平賀式部と合流するのは勇気がいる。でも、声をかけないなんて選択肢はない。なにせ彼女が待ってるのは野々野足軽なのだから。


「おはよう平賀さん」


「おはよう足軽君」


「おはよう二人とも。いやー偶然だね」


「「…………」」


 野々野足軽と平賀式部は唐突に声をかけてくる第三者である桶狭間忠国に困惑してる。どうやら体だけじゃなくメンタルまで鍛えてるらしい。

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