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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
179/816

178P

野々野足軽は平賀式部との通話を終えて、朝の支度をした。顔を洗って、朝食を取って、カバンの中身をチェックする。実際の所は、今や学校なんて支給されてるタブレット一つ持っていけば大体事足りる。あとはノートとか。


 勿論タブレット自体にもノート機能はある。でも支給されてるタブレットはそこまで大きなものじゃない。10インチか8インチだ。それはきっと一般的に普及してるのがその大きさのタブレットだからだろう。


 本当は統一したほうがいいはずだが、なんでか野々野足軽たちの学校は選択制だった。比率的には女子は8インチが多く、男子は10インチが多いような気がする。やっぱり女子には10インチは重いのかもしれない。


 そしてどちらも結局は二つの画面を表示してるには画面が足りないのだ。授業中は勿論だけど、タブレットの方には教科書の内容を表示しないといけない。だから紙のノートに書く。個人でタブレット持ってるやつなら2枚のタブレットで更に荷物を軽くする……とかできる。


「あっ」


 部屋から出ると妹である「野々野小頭」と鉢合わせた。中学生の彼女も勿論これから学校である。野々野小頭は足軽よりも優秀で、中学自体も学区自体違う進学校に通ってる。まあけど、その学校を野々野小頭が選んだ理由はその学校の制服が可愛かったからだ。


 実際、とても評判がいい制服は野々野足軽からみても可愛いとは思ってる。でも流石に妹相手に「可愛いな」なんてことは言わない。そんな事を兄である野々野足軽から言われたら野々野小頭だって「何? きも」とかいうにきまってる。


 二人は廊下で視線を合わせたが、何かいうわけでもなく、野々野足軽は階段へと向かう。別に仲が悪いとかではない。これが普通の兄妹の距離感というやつだ。思春期だし、過度に兄に干渉されると不機嫌になると、野々野足軽は知ってる。


「ねえ」


「うん?」


 いきなり野々野小頭が野々野足軽の背中に声をかけてきた。


(珍しいな)


 そんな風に内心では思ってた野々野足軽だが、勿論外にはその心情を出すことはない。声をかけたはいいものの、なんだか野々野小頭は野々野足軽を睨んでるだけだ。


「なんだよ?」


 喧嘩でも売りたいのか? とか思った野々野足軽だ。声をかけても何も言わずに睨むだけとか、意味不明すぎて困るだけだ


「別に、なんかいいことでもあった?」


「なんだよいきなり」


「別に……最近、変だったから」


 どうやら素直じゃない野々野小頭はそこそこお兄ちゃんを心配してたらしい。なるべく平静を装おうとしてた野々野足軽だが平賀式部と付き合い出してからの一週間の罪悪感は漏れ出てたみたいだ。そしてつい最近、ようやくそれが氷解してきてる。その変化に家族である野々野小頭は気づいたらしい。


 でもだからってわざわざ彼女ができた……なんて野々野足軽は言わない。なにせ恥ずかしいからだ。


「別に、でもまあ心配してくれてたんだな」


「はぁ!? そんなわけないでしょ。家の中がジメジメしてうざったかったから、今度どこか連れてってよね!!」


「なんだその理論」


 いきなり迷惑料を要求して去っていく野々野小頭に頭を抱える野々野足軽だった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公がうじうじぐだぐだしすぎて、読んでて不快感を覚えるレベルになってしまっているので、今後の平賀さんを護らざるを得ないイベントをきっかけにメンタル大成長して欲しいです。
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