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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
124/821

123P

「ちょっといい?」


 そんな風に声を掛けたのは朝倉静香だ。そしてその相手は……


「なんですか先輩? 私忙しいんですけど?」


「そうは見えないのに、そういうの、どっか行ってくださいって言ってるように聞こえて印象悪いわよ」


「オブラートに包んでそう言ってるんですよ?」


 なんか最初からバチバチとしてる平賀式部と朝倉静香だった。朝倉静香は山田奏と分かれて、そのままここまで来た。そこは学校の花壇だ。花壇が似合う女ナンバーワンはこの学校ではまさに平賀式部だろう。花の中に彼女がいるだけで、花々が喜んでるような……そんな感じに見えるくらいには花が似合う女である。


 お世辞にも朝倉静香は花が似合う? とはいえない見た目をしてる。ギャルだから。ギャルとはどっちかというと、花とか踏みつけそう……というね。なぜに朝倉静香は平賀式部がここにいるのがわかったのか。


 朝倉静香は別に平賀式部になんか興味はない。そもそもが知り合いでもない。二人が会話を交わしたのは今この瞬間が初めてだ。ならなぜ、まっすぐに平賀式部の居場所までこれたのか……それはSNSの力である。


 最近は誰もがSNSをやっている。時間があると誰もがスマホを覗いてるだろう。それにネットには目立つ人の情報は自然と集まるもの。平賀式部なんてこの学校では最もよく写真とかが上がってる人物だといっていい。もちろん、勝手に写真を撮ってそれをネット上にアップするのは違法だろう。


 肖像権とか諸々に引っかかりそうではある。だが事実上、かなり悪質でもないと、それで訴えられるなんてことはない。それに……だ。流石に最近の若者はネットがどれだけ怖いかも、わかってはいる。変な写真とかをアップすることはない。寧ろ平賀式部なんてのは、加工アプリで光とかなんとかを足して、幻想的な雰囲気にされてたりするのがデフォルトである。


 ここでポイントなのは平賀式部自身に加工アプリは一切使用しないところだろう。普通ならそういうのは人物に対して行って本人をよく見せよう……とする使い方が普通だと思う。


 でも平賀式部の場合は本人には手を加えずに簡単なのでは周囲に花を添えたり、ふわふわの光を足したりして、自分の目にはこの美少女がこう見えてますアピールをしてる男子が多い。


 それがどういう意図なのかは朝倉静香には分からないが、可愛いものを愛でる気持ちはわかる朝倉静香である。まあけど……


(こいつ生意気)


 と、二人はバチバチとメンチを切り合ってる。

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