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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
110/817

109P

『別に何も力はないただの物体ですね』


(そういうことじゃないだろ)


 野乃野足軽は求めてるものがズレてるアースにそう突っ込むよ。あれにはたしかになんの力もない。当たり前だ。けどアース的にはもったいぶって出すナニカ……は大層な力のこもった何か……的なイメージがあるのかもしれない。どういう知識なのかは……ここで野乃野足軽はこいつがよくネットで漫画を読み漁ってるのを思い出した。あれは現実ではないが、アースは案外影響を受けやすい。


『指輪とは人間社会では特別な契約を結ぶ象徴だと存じてます。それならそれ相応の力がこもってるものです』


(フィクションならな)


 ここは残念ながら現実だ。けど野乃野足軽みたいに力を持ってる……いや、持ってなくても不思議な『力』事態は野乃野足軽という実例があるのだから、もしかしたらそういう指輪もあってもおかしくない……のかも? とかちょっと野乃野足軽は思った。


 そしてこれらの会話から分かるように、山田奏が出した物は『指輪』だった。ありきたりといえばありきたりかもしれない。それは装飾もないただのリングと言っていいものだ。


 実際山田奏や平賀式部なら、幼い頃から本物の宝石を使った指輪とかを持っててもおかしくない……とか思えるが、山田奏が出したのはとても二人には似つかわしくない様な質素なもの。


『サイコメトリを行えばあれにどんな思い出があるかわかりますよ』


(それはそうだが……流石にこの距離からじゃ無理だってわかってるだろ?)


『そうでしたね』


 距離に関係なくアースならサイコメトリが出来るのだろうが、野乃野足軽は流石にそこまでの力はない。直接触れないとサイコメトリを発動する事はできないのだ。


『でもどうでしょう? あんな物をわざわざ覚えてるでしょうか?』


(思い出があるのなら、覚えてると思うけど……)


 一体どういう反応をするのか……そんな事を野乃野足軽は……いやこの状況を見守ってる人たちは皆伺ってる。そんな中、平賀式部が動いた。しかも衝撃的な方向でだ。


 パァアアアン!!


 まるで甲子園で夏の空に響き渡るバットとボールのランデブーかのような音が響き渡った。

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