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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
108/822

107P

「お待たせ」


 そんな風にイケメンが爽やかな笑顔をみせている。それに白く輝く歯は他人よりも真っ白で、そして歯並びだって一切の乱れはない。どうやらやっぱりそこそこ上流階級ともなると、歯並びにだってお金を使うらしい。


 別に野乃野足軽が歯並びガタガタってわけじゃない。訳じゃないが、明らかになんか歯の綺麗さが山田奏は違った。山田奏は今日は絶対に平賀式部に会うために、校門前でスタンバってた。


 一体いつから……なのは不明だが、かなり早くから来てたのは確かだろう。昨日あんなことがあったのに……とか野乃野足軽は思う。そしてその大きな体からただならぬ雰囲気をにじませてる桶狭間忠国。


 そしてその様子を他にも沢山の生徒が見てる。てか先に登校してた沢山の生徒が、学校に入らずに校門にたむろしてる。勿論用事があったり、朝練があったりしてる人たちはその中には入ってないだろう。


 でもそうじゃない人たちは校門にとどまってた。だからなんかイベントでもあるのか?ってくらいに校門には人が居た。


(みんな暇なんだな……)


 とか野乃野足軽は思ってるが、そんな暇人の一人に野乃野足軽も入ってる。今日は流石に野乃野足軽は色々と力を使って桶狭間忠国を避けて学校にきた。昨日の今日で、野乃野足軽は自分があの大男である桶狭間忠国と一緒にいるところを山田奏に見られるのはまずいのでは? と思ったからだ。


 でもまさかこんな早く行動に移すとは……と思ってる。スマホもなくなったし、もうちょっと後にするかと野乃野足軽は思ってた。それがなんで影響あるのか……と思うかもしれないが、現代っ子にはスマホは必須なのだ。なによりも優先すべきはスマホってくらいには必須ツールとなってる。だから野乃野足軽は「まだ大丈夫」とか思ってた。でもどうやら野乃野足軽は山田奏をわかってなかった。


 いや、陽キャこそスマホで沢山の人と繋がってるわけで、それを先に優先にするのは当然……という先入観がこれである。


(焦ったのかもしれませんよ? 命の危険を感じると、生命は種を残しておきたくなるでしょう)


(その言い方はなんかやだな……)


 アースのその分析は生物としては合ってるが……果たしてそうなのか疑問に思う野乃野足軽だ。でもそうだとしたら山田奏は平賀式部とそういう事をしたいと思って近づいてるってことに……それは流石に最低では? って思う。


 沢山の衆人環視の中、なにが「お待たせ」なのかよくわからない平賀式部は何を言うのか……そんな事に注目が集まってる。けど……


 スタスタスタ――


 と彼女は山田奏の横を何も言わずに通り過ぎた。一応なんかちらっと見てたような感じはするけど……一切の無視だった。平賀式部はどうやら鉄の心を持ってるらしい。

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