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アイドルは偽装する。  作者: キノシタ
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第194話/Look me

オーディションを受けると後から一気に疲れが来る。しばらく受験勉強を辞めている私は早めにベッドに横になり目を瞑る。

そろそろ、受験をどうするか真剣に考えないといけない。今日、母校の名前の影響力を知り、十分武器になっていたことが分かった。


だったら、無理して大学受験しなくてもと思い始めている。美沙にも言われたし、よっちゃんもお母さんも心配している。

それに、またメンバーに迷惑をかけるわけにはいかない。私は無理をするタイプだし。


もし…ドラマのオーディションに受かったら大学受験をやめようかな。こんな風にしか決めきれないけど、もしドラマのオーディションに受かったら忙しくなるし、受験勉強もやっていたら倒れる可能性がある。



ドラマの結果を早く知りたい。多分だけど、手応えはあったし、私の自信にもなる。

私はずっと負け組で、やっと…ってあんまりこんなこと言わない方がいいんだっけ。


一度、よっちゃんに私はずっと負け組だったって言ったら「はぁ?」と言われた。

私は何度もアイドルのオーディションに落ち、ずっと地下アイドルをやっていた。


だから、負け組で…って言うとよっちゃんはため息を吐き、みのりは十分勝ち組だよ言われた。主に学力を褒められたけど、勉強はその人次第の頑張りだし、、


それに私は大学に行っていないことに対して気後れをしていた。私のクラスメイトは私以外全員大学に進学している。

だからこそ、高卒の私は…って気持ちが強かったけど違うみたいだ。


高校時代はみんな、有名な大学に進学することがステータスで、学力がカーストを決める基準にもなっていた。

私はある意味、異端児で成績上位なのに大学に進学しなかった変わり者だ。


少しは自分を認めていいのかな?引け目ばかりの人生から抜け出してもいい?

自分の過去を誇ってもいい?ちゃんと頑張っていたしめちゃくちゃ努力もしたよ。



お陰で英語も独学だけど話せるし、私は基本耳がいいからイントネーションを覚えるのが早い。何度も映画の字幕を見ながら覚えた。


ある意味、お母さんのお陰だよね。お母さんに打ち勝つため、アイドルになるため城翠高校に入り、英語も覚えた。

私の人生に対し、何も言わせない為に。私が有名な高校に入ればお母さんは喜び、成績上位だとクラスメイトは何も言えない。


陰では言われていたけど、正面切って何かを言う人はいなかった。進学校は基本、成績がカーストの順位だ。だから、私に負けている人は何も言えない。

あれ…涙が出てくる。あの努力は無駄じゃなかったと分かり、やっと自分を信じられた。


頑張ったねと褒めてあげたいし、私はずっと戦う為に勉強を頑張り、嫌な記憶と同じことが起きない為に上位に上り詰めた。

一番は美沙に出会えたことで、誰も私と美沙の間に入って来れなくなったけど、私は美沙と一緒に入れる為に頑張った。


頑張ったことが報われるといいな。私の武器を活かしたいよ。英語、同性にモテる…何でもいい。私は勝ちたいんだ。

負けたとしても次を頑張るけど、やっぱり勝ちたいという気持ちは強い。



勉強のしすぎで手が腱鞘炎になったこともあるし、熱を出し寝込んだこともある。

柚木天は私と近い部分は少ないないけど、頑張って演じるよ。あんな風に恋人に夢中になったり、愛情表現をしたことないけど大丈夫。


演技だからこそ演じられる。藍田みのりではなく、柚木天だからこそ。

キスだって、ちょっとエッチなシーンも演じてみせる。私は柚木天だから。


見ている人を夢中にさせる演技をしてみせる。どハマりさせ、GLの虜にするよ。

BLがこんな風に人気が出たみたいに私も広めてみせる。必ず、柚木天の虜にさせる。

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