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能力者か無能力者か  作者: 紅茶(牛乳味)
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第3話

「実は、能力者というのは色々な組織から狙われるんだ」

「まあ、想像は付きますよ」

 資料をめくりながら相槌する僕。漫画で見たような感じなら、きっと人間兵器として様々な組織が狙うだろう。

「で、あそこに集まった人間というのは嫌でも能力者ならではの嫌な経験というのをしてきたんだ」

 それも想像は付く。攫われそうになったり、人にさけられたこともあったのだろう(漫画で見た)。

「そんな人間の中では、一般人を嫌っている者もいる」

「それもそうなんでしょうね。......あれ、よく考えたら、僕がそんな人たちと一緒に生活するって」

「少し、危険だ」

「ですよね?」

 もちろん僕は能力者でも気にしないけど、相手は気にしてしまうだろう。むしろ今までのうっぷんを晴らそうと僕を能力でぼこぼこに......!

「これは大変だ! 田中教授、学内のAEDの位置が書かれた地図をください!」

「なんで心肺停止が前提なんだ。まあ、落ち着きなさい」

 田中教授が僕に資料のあるページを開くように言う。そのページには、アンケートの結果が書かれていた。アンケートの題目は、『無能力者をどう思う?』

「とりあえず、無能力者て。僕ら能力者の間ではそんな風に呼ばれているんですか?」

「いや、能力が無いという意味であって無能という意味ではないぞ。とりあえず、目を通してくれ」

「はあ」

 僕はアンケートの結果を見る。何とも思っていないが80パーセント、嫌いが15パーセント、好きが5パーセント。うーむ、この情報を僕はどう受け取ればいいんだ? ......あ、具体的な意見もあるぞ。

『好きと答えた人の理由......昔優しくしてもらったから。守るべき対象って、なんかいいよね』

 前者はともかく、後者は知らんがな。いいよね、って語りかけられても。

『何とも思っていないと答えた人の理由......いや、理由もくそもなんとも思ってないんだって』

 確かに。

『嫌いと応えた人の理由......八つ裂きにしたい。焼き殺したい。刺し殺したい。引き殺したい』

 殺し方じゃなくて、理由を答えてほしい。

「ちなみに、アンケートの総数は新入生から4年生まで含めた80人だ。まあ、だいたいの人は何とも思っていないが、残りがやばい」

「ヤバいどころじゃないですよ。僕、今からでも出て行った方がいいんじゃ」

「それがそうもいかない。君は能力者なのだから」

「そんなこと言っても僕に能力なんか「だから、見つけてもらわなくてはいけない」

 またもや押し問答が始まるかと思いきや、どうも解決策があるようだ。

自分の能力を見つけよう。

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