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能力者か無能力者か  作者: 紅茶(牛乳味)
33/152

30話

「愚かな」

 そんな声が聞こえたと思ったら、正が階段を駆け上がっている途中でレーザーが正の右足あたりに命中した。

「ぐっ!」

 叫びながらよろけ、なんとか手すりにつかまって事なきを得る正。そこを狙ってレーザーが飛んでくると思いきや、そこにはレーザーが飛んでこない。

「堂次郎」

「ああ、連射性能はあまり高くないようだな」

 これならいけるかもしれない。

「堂次郎、もう少し観察をお願い。僕は正に加勢してくる」

「おいおい、まだ連射性能の低さが分かっただけだぞ」

「大丈夫。行ってくるね」

 先ほどは吹き抜けのコの字といったけれど、階段は1階から3階まで一直線につながっている。階段はかなり急で幅もそんなに広くない。二人通るのは余裕があるけれど、三人が並ぶには無理があるほどの広さ。レーザーを当てるのは難しくないだろう。

「正、大丈夫?」

「ああ、なんとかな。何か分かったか?」

「とりあえず連射性能は高くないってことかな。一旦2階の陰に隠れよう」

「わかった」

 さすがに無謀な行動をしてしまったことを反省したのか、素直に言うことを聞いてくれる正。とりあえず、攻撃をやり過ごさないと。

「逃がさない」

 ちょうど2階に足を踏み入れたところで、男がいる辺りが一瞬チカっとまぶしくなった、気がした。これが攻撃の合図だろうか?

「正、そっちに逃げて!」

「お、おう!」

 お互いに弾けるように2階の床を転がる。特に床を転がっている衝撃以外はないので、レーザーは回避できたと考えていいだろう。

 すぐに立ち上がって、適当な物陰で男の視界から隠れる。

「そうやって隠れているままでいいのか?」

 こちらを煽るように声を出してくる男。まったく、上から分かりにくい能力で攻撃しているだけのくせに、好き放題言ってくれるなあ。

 少し正の方を気にすると正が攻撃を受けたであろう脛の様子が見える。血がにじんでいて、少しただれているような気も、

「っつ」

 突然、頭の後ろが痛くなる。攻撃されたわけではなさそうだけれど。な、なんだろう。なにか、なにか。

 ......ああ、そうか。僕は知っているじゃないか。これと似たような攻撃は、中学2年生くらいの時だっけか? 忘れてた、忘れてた。

「正、こいつの攻撃は『鞭』だ!」

「!」

「は、はあ?」

 動揺しているな、あの男。だが、おかしいところはいくらでもあったんだよ。

 能力者の堂次郎はともかく特に身体能力が高くない僕が、直感程度でレーザーを感知してさらに避けることができるか? 堂次郎が言っていた甲高い音は風を切る音に違いない。それじゃあ僕が言っていた視界の端で輝いたもの、先ほどチカっと光ったものは何か。それは、男がわざと攻撃のタイミングで何かを光らせた......もしくは鞭が熱を持った瞬間だ。これは堂次郎が、正が避けた地面に熱が残っていたという話、さらに正の脛に残っているただれたような傷から考えると後者だろう。

 そして、この男は知っていることと知らないことがある。知っていることは、鞭を操るために振りかぶったり、要は予備動作を使わなくても鞭を動かせる。そして、お前が知らないことは。

 ---俺が、同じような能力者と戦ったことがある、ってことだ。

なにが始まったんだ?

※投稿が遅れた上に量が少なくて申し訳ございません。区切るか、もう少し投稿するかで悩んでしまいました。

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