突然の追放
作者「がんばるぞぉ」
「この村から追放する」
それは、突然だった
ヨミの周りには侮蔑の目を向ける村人達、
眼前には、幼馴染であるリリシアと
異世界より来た勇者である勇哉
リリシアは勇哉の腕に抱きついている
「な、なんで……どうしてだよ!」
明らかに今までとは違うみんなの態度に
ヨミは困惑を隠せないでいた。
誰もが汚らわしい物を見る目でこちらを見ていることから味方などいないことだけは理解できてしまった。
「お前を永久追放する。
元から、極東の出身であるお前のことは気に食わなかったんだ。
ちょうどいいだろう」
「そんな?!
俺が何をしたっていうんだ!!」
「選定の儀式で得た
職業とスキルだよ、
あんなに目をかけてやったのに
職業が吟遊詩人?スキルは歌唱?
ふざけるな!」
選定の儀式、それは神の啓示を聞き
自身の職業やスキルを知るための儀式
それが行われたのはつい先程のことのことだ
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「次、アルマ・ハンドム、こちらに手を置きなさい」
司祭様が同級生の名前を呼ぶ
「次、リリシア・ファルス、こちらに手を置きなさい」
リリシアの番だ
周りの同級生たちはリリシアに声援を送る
「リリシアにいい職業が選定されますように」
俺はそう呟いた
「リリシア・ファルスの職業は……
『聖女』だ!!」
司祭様がそれを告げた瞬間、周りが爆発的な熱気に包まれた
誰も彼もが祝福の声を上げる
『聖女』はかつて魔王に苦しめられていた人々を神聖魔術で救い命を救った英雄の一人が持っていた職業だ
その『聖女』が200年ぶりに現れた
だからこそのこの熱気なのだろう
しばらくして
熱気が少し収まり
そして、司祭様が次に俺の名を呼ぶ。
「次…ん? あぁ、これは、極東の…
改めて、次、シノノメ・ヨミ、こちらに手を置きなさい」
ドキドキしながら手を置く
「シノノメ・ヨミの職業は……
『吟遊詩人』だ」
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絶望を知った
『吟遊詩人』歌や演奏を得意とする
職業で武器によってバフ効果を発揮する
だが、村人の俺に武器を買うお金もないし
『吟遊詩人』は非力なため
村ではただのお荷物にしかならない
村にとっては邪魔者でしかない
しかも俺は極東の出身
親はこちらに来てすぐ亡くなっており
俺の親族は誰もいない
こうして、
俺、シノノメ・ヨミは村を追放され
何もかもを失った
???「作者力尽きないかな…」