親知らず(二百文字自作自演お題小説)
使ったお題は「親知らず」です。
田守優子は私の親友。ちょっと変わっているが、悪い子ではない。
待ちに待った旅行の日がやって来た。
しかし、その日の私のテンションはがた落ち。
親知らずが朝から痛み始めたのだ。
優子に悪いと思い、何も言わずにいた。
列車の中でずっと痛みに堪えていると、
「どうしたの? 元気ないね? お腹空いてるの? これでも食べなよ」
さきいかや堅焼き煎餅、板チョコを差し出す優子。
全て私の大好物なので嬉しくて涙が出そうだが、今は無理。
ということでした。