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人間やめて、王国を作ろう!!  作者: kazuma1998713
第1章 ウィズダム編
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第1章1話

ギガンテスの咆哮、それに反応して攻撃を開始する影の騎士達。笑い続ける悪魔。


「俺がギガンテスとあれの足止めをする! 輝! お前は皆を連れて退避しろ!」


ラグラスが盾と剣を構える。盾に身を隠しながら、ギガンテスの方に向かう。


「業火の剣をくらえ!!」


炎を纏った剣を振る。音と共に炎が広がる。ラグラスは一撃だけでは無く、続けて何発を攻撃する。


だがギガンテスと悪魔に傷一つ付いていない。ラグラスは燃え盛る炎の近くで剣を振るっているせいか、息がだんだん荒くなる。


その一方、クラスメイトは混乱していた。影の騎士の攻撃は騎士団が抑えていてくれた。影の騎士が騎士団の守りを突破して、生徒に攻撃しようとした。


輝は大剣を振るう。攻撃しようとした影の騎士が一気に吹き飛ぶ。そして、彼が言う。


「皆!僕が道を開く! だから着いてきて!!」


そう言うと輝は先陣に立った。輝の隣に何人か立つ人間が居た。本多美香、堀江愛、峯剛の三人であった。


峯剛は輝の幼馴染で職業は格闘家である。


彼らが道を切り開いている。こっちは問題無し。そうなると心配なのはラグラスであった。


ラグラスはボロボロになって膝をついている。盾も所々欠けており、剣なんかは完全に折れてしまっている。


龍司はそんなラグラスを見て、自分がすべき行動が分かった。龍司は身体強化薬を飲んで反応力と身体能力を強化する。そして、龍司はラグラスの元に走った。クラスメイトが龍司に向かって叫んだが、龍司には聞こえていなかった。ラグラスの元に着くとラグラスに話す。


「僕が囮をつとめます。貴方は生きるべき人間です。ここで死んでいい人では無い。だからここは俺に任せて」


龍司の言葉に反応してラグラスが言葉を発する。


「分かった。ある程度の退避が成功したら我々で援護する。その間に帰って来い! いいな?」


龍司は何も言わずに頷く。ラグラスはクラスメイトに所に戻り、龍司は爆弾を用意する。


「状況は絶望的。燃えるじゃねえか!!」


龍司はギガンテスと悪魔の方に向かって大量の爆弾を立て続けに投げる。爆発が連続して起きる。龍司はウェストポーチからチェーンボムを取り出す。


そして、煙から僅かに見えるギガンテスの足に向かって、チェーンボムを投げる。


チェーンボムはギガンテスの足に巻き付き、それを見た龍司はボタンを押して爆発させる。




龍司の戦闘を見て、クラスメイトは立ち尽くしていた。普段、居るのか分からない龍司がここまでの活躍を見せている。それを見たせいか、クラスメイトの士気が上がった。




煙が晴れ、ギガンテスと悪魔の姿がハッキリと見える。ギガンテスの足はボロボロだが、それ以外は無傷で悪魔は完全に無傷である。


龍司は少しヤバイと感じる。攻撃が全くと言っていいほど、効果が無い。龍司はクラスメイトの方を見る。まだ、完全に撤退出来ていない。


クラスメイトを見ていたその一瞬が隙となったのだろう。悪魔の背後にある魔法陣から伸びた腕に体を掴まれた。


龍司は抵抗して、振りほどこうとするがビクともしない。そのまま、魔法陣に飲み込まれそうになる。


龍司の頭には様々な出来事が流れる。これが走馬灯か……と思う。


「全員……撃てえ!!」


その声が聞こえた時だった。悪魔とギガンテスに向かって大量の魔法が放たれたのだ。だが、龍司には自分を巻き込んだ攻撃にしか思えなかった。大量の魔法が悪魔とギガンテス、それに龍司を襲う。


龍司はクラスメイトの方を見る。愛と彩香が龍司の方に行こうとして、騎士団の連中に止められている。そして、何故か輝の顔が笑っている。そんな感じがした。それを見た時だった。龍司に向かって飛ぶ魔法が幾つかあったのだ。龍司を狙った魔法。輝の方を再び見る。後ろには西田昌吾、斎藤悠作、曽山樹が居た。輝の口が動く。それは「死ね」と言っている様だった。それに気付いているのは龍司だけである。


「っ………くそがああああああああああああああたあああ!!!!!!!!」


龍司の叫びも魔法の音にかき消された。そして、龍司の意識はそこで途切れた。




~~~~~~~~~~~~~~~~~




どれだけ時間がたったのだろう。


龍司は黒い視界の中でそう思った。


今から、死後の世界に行くのか?


龍司はそう思った。


何故、輝達は俺に向かって攻撃した?


龍司の心に黒い何かが芽生える。


復讐。俺は………奴らに…………


芽生えるのは復讐心。そして……


復讐を果たすには何がいる? ………力だ。


求めるは力。


それも飛びっきり大きい奴だ。魔王、いやそれ以上の物だ。


求めるは巨大な力。


力を求めよ、そして復讐を果たせ。




~~~~~~~~~~~~~~~~~




龍司は目覚める。そこは異世界に来る前に来た、あの小部屋であった。立ち上がるとそこにはロベルトがいた。


「随分と早く、ここに来たな」


ロベルトがそう言った。龍司は体を見る。傷らしきものは一つも無い。


「分かっていたのか? ここに来る事を」


龍司はロベルトに聞く。ロベルトはそれに答える。


「分かっていた。遅かれ早かれ、ここに来る運命だったかも知れん。君が求める物は力だな?」


ロベルトが龍司に言う。龍司はロベルトの言葉に頷く。今、やるべき事は、輝達に出会う事。そして、もし、あれが故意の物だとすれば復讐。それだけである。


「君を人間として転成させたいが世界のルールで連続して同じ種族には転成出来ないんじゃ。君には人間以外の種族で転成になるが、それでも構わんな?」


何の為にそんなルールが存在するんだ? と思ったが口にはしなかった。ロベルトの問いに黙って頷く。


「ふむ、目的が果たせればどんな体でもいいみたいじゃな。君には魔人の姿が似合うかも知れん」


魔人。邪悪な力を持ち、魔物を従える者。身体能力、魔力、知能、どれも人間を大きく上回る者である。と聞いている。


「魔人か……。悪くないな。早速その体をくれないか」


龍司がそう言う。ロベルトはフッと笑い答える。


「君ならそう言うと思っていたよ。もう、君は魔人の体だ。鏡を見てみろ」


龍司が鏡を見る。瞳は赤く、髪は銀に近く、長めである。身長も190cmくらいまで伸びている。


「ステータスブックを見ろ。変貌ぶりが分かる筈だ」


龍司はそう言われるまま、ステータスブックを見る。



細川龍司 17歳 魔人 男 熟練度?(?)


筋力5000


体力4500


耐性2800


知識1万


魔力70万


スキル 錬金術Ⅴ[超高速錬金][錬金効率アップ特大][高位錬金術][品質強化特大] 鑑定Ⅴ 鉱石作成Ⅴ[賢者の石作成可能][使用効率アップ大] 薬物作成Ⅴ[秘薬作成][農薬作成][強化薬作成] 自己流錬金術 爆弾強化 簡易錬金術[能力強化大] 暴君 魔力超回復 肉体超再生 全属性耐性 全属性適応 剛腕 超回避 吸収 剣術 真・二刀流 瞬間移動 超分身 魔力圧縮 超魔法 魔力感知 気配感知 ステルス[魔力感知無効][気配感知無効] 消音 捕食者 威圧 言語理解 念話


かなりのチートであった。暴君とか捕食者とかって見る限りヤバイスキルじゃん。さらにステータスが上がり過ぎている。まさにラスボスである。


「かなり強力になったな。そこにある武器と装備、道具を好きなだけ持って行け。君の目的をしっかりと果たせ。いいな?」


龍司は頷く。手に入れた巨大な力。手に入れたからには目的は果たさなければならない。そう、心に決めた。


龍司は巨大な箱を開ける。そこには様々な種類の武器が入っており、別の箱には鎧やコート、身に付ける物が入っていた。


龍司は武器にバスターソードとナイフを選び、装備品はロングコートとガントレット、サングラスを選んだ。それらを身に纏った。ちなみに服装は黒のタンクトップにミリタリーカーゴである。


そして、龍司は祭壇に立つ。そしてロベルトの方を見る。


「君とはまた会うかも知れないな。勿論、別の形で。その時を楽しみに待っているよ」


その言葉を聞いて、龍司は再び異世界へと転移された。


第1章2話は午前9時に投稿します

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