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第0章3話

召喚された所はブリリアント王国という所であった。この国はかなり豊かな方で城下町には腕の立つ鍛冶屋や品揃えが豊富な道具屋の他、上手い料理屋などがある。龍司達が召喚されたのは城下町から少し離れた騎士団のアジトに召喚された。


騎士団のアジトは宿泊施設が整っている他、訓練施設や勉学の為の施設も揃っている。そして、龍司達がいるのは勉学の為の施設に全員呼び出された様だ。


部屋は学校の教室より少し広いくらいで椅子と机が並べられており、教卓と黒板があるくらいだ。


教卓には筋肉質の男、30代くらいの男が騎士団の制服らしき物を着て立っている。そして、その男が話を始める。


「状況は聞いたと思う。あ~、文句とか言いたい気持ちも分かるが少し我慢してくれ。後の訓練の時に質問でも、文句でも言ってやれ」


男がそう言う。どうやら何か言いたいのは皆同じの様だ。特に担任の清水真理先生は戦争とかと言う単語を聞いた時は発狂寸前だっただろう。あの人は生徒を自分の命よりも大切だと思っているからな。


「訓練は騎士団員が職業ごとに案内してくれる。それと細川龍司。お前は俺について来い」


部屋に騎士団員が入って来る。俺は男の方に向かう。胸に名札らしき物がついており、名前はラグラス・アンダーソンと言うらしい。と言うか、何でこの世界の言葉が分かるんだろうな? スキルにある言語理解があるからか……。


「君の職業は錬金術師だったな。ついて来てくれ。君だけは特別に先輩錬金術師を教師につける。彼女なら問題無いだろう。さあ、行くぞ」


そう言って教室から出る。勿論俺も着いて行く。俺は彼がどれくらいの立場なのか知りたい為、質問をしてみる。


「すみません。貴方は騎士団の中でどれくらいの立場なんでしょうか?」


俺がそう言うと歩きながら答えてくれる。


「そうか、君は召喚が遅かった方の勇者か。私は騎士団長をやっている。騎士団の中で二番目に権限があるな」


龍司は疑問に思う。騎士団長という事は騎士団の中でも一番偉いのじゃないか?と思う。それについて龍司は聞く。


「騎士団長という事は普通なら一番偉いんじゃないですか? 何で二番目………」


そう言うとラグラスが答えてくれる。


「やっぱりそう言うよな。一番は王族親衛隊なんだ。貴族の連中で構成された騎士団だな。平民上がりの俺には幾ら腕があっても一番にはなれないよ。さて、乗ってくれ」


そんな会話をしているといつの間にか外に居た。外には立派な馬車が置いてある。馬も綺麗な毛である。


龍司とラグラスは馬車に乗り込む。乗ったのを確認すると馬車が動き出す。少しゆっくりだが乗り心地は悪くない。中でラグラスが今から行くところについて教えてくれる。


「今から行くのは城下町にある錬金術師の錬金工房だ。そこで錬金術について教えて貰う。少し離れているから何かあったら、こっちから迎えを出す。アトリエで宿泊出来る様にしてある。安心してくれ」


ラグラスがそう言う。錬金工房はこの世界で錬金術師の為の施設の事を指すらしい。そして、ラグラスが錬金術師の教師について教えてくれる。


「教師になるのはこの国でかなり優秀な錬金術師だ。彼女の師もかなり優秀だがな。優秀な錬金術師は国でもかなり優遇される。少し抜けてるかもしれないがそこ大目に見てやってくれ。彼女に近付ける様に精進してくれ」


どうやらかなり優秀な錬金術師が教師になってくれるらしい。優遇されるということは錬金術師は多くないだろうかと思う。そして、馬車が止まる。どうやら着いたみたいだ。


ラグラスと龍司が馬車から降りる。錬金工房には看板が掛けてあり、建物自体は丸こっい感じがする。ラグラスがノックした後に扉を開ける。


「失礼する。先日連絡した勇者様を連れて来た。錬金術について徹底的にレクチャーしてくれ。私は失礼する」


そう言ってラグラスは外に出てしまう。教師と思われる女性が龍司に近付いて来る。


「私の名前はアリアって言うの。よろしくね」


露出が多いという訳では無いが派手な服を着ている150cmくらい女性。顔は可愛い方であろう。右手には派手な杖を持っている。


「俺は細川龍司と言います。龍司でいいです。よろしくお願いします」


俺も自己紹介をする。錬金工房の中は本棚が多くあって、大きなコンテナが幾つもある。さらに大きめの釜や液体抽出機みたいな物があって。フラスコに緑の液体が少しづつ入っていく。


アリアは本棚から本を出すと本を龍司に渡す。


「取り敢えず、そこに錬金術の基礎が書いてあるから、先ずはそれを出来る様にしようね」


本をめくる。内容はそこまで難しいとは思わない。字がびっしり書いてあるが難しい内容ではないと思う。俺ってこんなに頭良かったけ?と思いながら本をめくる。どうやら錬金術は素材から液体を抽出してその液体を合成機で合成すると出来るらしい。液体の組み合わせ次第で様々な物が作れるらしい。


「素材とかは集めておいたから自由に使ってね。目標は賢者の石だね。君のスキルなら基礎と応用を覚えれば出来るから頑張ろうね!」


賢者の石ってそんな扱いなのか……。だけど賢者の石のスペックって、ざっと見た感じ結構チートな部類なんだよな。まあ、賢者の石が出来る様、頑張ろう。

18時に第0章4話を投稿します

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