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人間やめて、王国を作ろう!!  作者: kazuma1998713
第2章ギガース編
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第2章7話

レブルは部屋で1人、カルディナとエレクトロンの設計図と睨み合っこをしていた。カルディナは動力炉にクリスタルを使うらしく、俺のウェストポーチ(最初は無かったが中身が何も無いという事で返して貰った。ちなみにウェストポーチの中身を見れるのは俺だけである)の中にカルディナのクリスタルがあるのでそれをミリアに解析してもらえば作れるかも知れない。フレームや装甲などはウィズダムで作れるであろう。というか金属系なら俺で幾らでも作れるし。


エレクトロンという武装は近代の銃のフレームに内部を小型のクリスタルを2つ、1つが使用者から魔力を供給しもう1つが供給された魔力を増幅する物であるが、これは技術者であるミリアに聞いてみないと分からない。これをカルディナ用の装備にしたいと考えている。多分、村の連中では扱えないからミスをしないカルディナに持たせたいと考えている。


そう考えるとエネルギー面での補強が必要でカルディナクラスのエレクトロンは普通のエレクトロンの約15倍のエネルギーを要する。そのため、エレクトロンをカルディナクラスにするには色々と乗り越えるべき所はあるであろう。


そして、俺はもう1つ、兵器以外に興味のある物を見つけた。それは魔人が持つ、特殊なスキル、吸収についてのものであった。


吸収とは対象のDNA(血や唾液といったものでも構わない)に触れるとそのDNAを解析して自らの身体に取り込み、自らの身体を強化出来る。吸収は対象の特長(例えば鳥系の魔物なら翼、海系の魔物ならヒレ)を自らの身体でいつでも再現し、また解除出来る。ようは対象のいいとこ取りを出来るという事だ。


だけど吸収を行うと少なからず、別の種類の魔力が身体に取り込まれる為、吸収を多くしすぎると突然変異を起こす可能性がある。


それを逆手に取って進化し続けたのはスライム系列の魔物である。スライムは魔物を吸収して自らの力に変えている。その為、突然変異が起こりやすく、突然変異によって産み出されたスライムは吸収を使わないものの、個体でかなりの強さとなる。


とまあ、こんな感じに書かれているが吸収は便利だけど注意点が多くある。と覚えればいい。これを読んだ時、俺は吸収は使わない様にしようと心に決めた。


朝からずっと設計図を読んでいたのかいつの間にか日が落ちていた。俺はクリスタル式の冷蔵庫から天然水を取り出してコップに注ぐ。そして、それを一気に飲む。この水、意外と美味しくて、現代日本の天然水は好きではなかったがここの天然水は本当に美味しい。癖になる程美味しい。


そんな事を考えていた時だった。ズズン! という音がする。それと共に床が少し揺れる。地震かな? と思ったが直ぐに違うと分かる。


レブルの魔力感知に異常なまでに巨大な魔力を感じる。魔力は普通の魔物の何百倍にも及ぶ。さらに全長な魔力感知だけで感じているだけで20mはある。


レブルはドアノブを触る。その時、強力な電撃が発生してドアノブに触れない。


レブルは知識の宝物庫で魔法陣を解除させて、暴君の言葉による絶対的な支配を使う。対象は視認不可能の監視クリスタルだ。


「今から30分間、俺が設計図を見ている様子を映し続けろ」


レブルはそういう。これで30分の間は俺が何をやっても監視クリスタルは俺が設計図を見ている映像しか映さない。レブルは静かに窓を開けるとそこから外に出る。


レブルの居た部屋は2階だが1階の天井がやけに高い為、普通のビルの4階から落ちている様なものである。4階から落ちたら普通なら死亡、運が良ければ骨折位で済むがレブルいや、魔人の身体はそんな事を気にする必要が無い。


レブルは着地すると周りを見る。どうやら部屋の下は誰も通らない様な裏道的な所で茂みが多く存在する。そして、目の前には高さ2m超の壁。


レブルは壁をよじ登り、軍の施設から出る事に成功した。後は、軍人になるべく見られないように巨大な魔力の所に向かうだけだ。




10分くらいして、レブルは街に到着する。街はさっきの地震を物ともせず、賑わっている。レブルは周りを見る。軍人が大型のエレクトロン、設計図を見たレブルには分かるがエレクトロンⅡを持った軍人が3人いる。


レブルはそれを見ると近くの路地裏に隠れる。人が1人入れるかどうかの幅である。レブルは路地裏の奥へと進んでいく。


レブルが路地裏を進んでいる時にさっき起きたよりも大きな地震が起きる。流石にこれは騒ぎになって表の道から色々な声が聞こえる。


レブルは魔力感知をしようとする。だがそれをする必要は無かった。


レブルは見た、街の東に位置するディバイン樹海から出てくるそれを。それは全長30m、もしかしたらそれ以上かも知れない。発達した筋肉、そして、手に持つ巨大な棍棒。そして単眼と巨大な口で構成された顔。


レブルは容姿というか全長30mクラスの生物はこれしか知らなかった。それの名前は『ギガース』。何百年も前に絶滅した筈の魔物であった。


レブルは街の心配と共に村の心配をした。ギガースが出て来たのはディバイン樹海から。彼処には村がある。最悪、ギガースの襲撃を受けているかもしれない。


レブルはディバイン樹海に行こうと思うがそれは出来ないと思ってしまう。


先ず、ギガースがそれを許さないと思う。あれは並大抵の魔物ではない。現在最強の魔竜なんか、子犬クラスになってしまう様な魔物だ。


ギガースは伝説では大量の巨人の軍を作り神に歯向かった魔物である。大量の軍でも神には勝てなく、神はギガースの死体、血で海を作り、肉で大地を作り、骨で空を作ったとされている。


ギガースの死体からこのルミナが出来たのかは不明だが何がともあれ、あの魔物はヤバイ。そう感じた。


レブルの力を持ってしてもあれを倒すのは大博打であろう。自分でそう思った。



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