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人間やめて、王国を作ろう!!  作者: kazuma1998713
第1章 ウィズダム編
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第1章10話

扉がノックされ開かれる。入ってきたのは紳士服を来て、シルクハットを深く被った男。そう、ロウシが話していた村の中で俺以外の魔人。ハクシャクであった。


コクロウがハクシャクに飛び付く。鋭く尖った牙を向けながら。ハクシャクは右手に持つ杖をコン、と床につく。ハクシャクを包む様に紅いドーム状の結界が出来る。コクロウはそれに弾かれる。


「いい攻撃でしたな。相手が反応する前に自分の反応の高さを利用した攻撃。さらに目線から考えて喉という急所を狙ったのも褒めてますな。ですがこの結界に弾かれたという事は超強力な攻撃では無い。私の皮膚にはその牙は通りませんな」


あれがハクシャク……!! 正直言って、全てが予想外だ。魔力感知でハクシャクを見たときは魔力が極小クラスであった。だけど、コクロウの攻撃に合わせて魔力が一気に跳ね上がった。まるで1が一気に1万くらいに跳ね上がった。


魔力はギリギリ俺の方が上だが、もし、俺がこれと戦ったら絶対に勝てない。向こうは魔力を何の不自由も無く、扱っている。自分の手足というどころではない。身体に流れる血液と共に流れる魔力は簡単に操作出来ない。魔法を使う際、呪文を唱えるのは魔力の流れ方をある程度操作するという事である。ようは呪文を唱えている時限定で自分の心拍数を操作している事になる。


だが、超魔法を持つ者は違う。超魔法は呪文の詠唱を飛ばして魔法が使える。つまりそれは、自分の心拍数を自由に操るみたいなものである。俺も超魔法は持っているが魔力を操作しているとは思っていない。魔力が好き勝手に自分の身体を巡っているとしか思えない。


「貴方がレブル様ですか。成る程、才能はいいですな。ですが使い方を知らない様子。宴の前にいいものと出会えましたな。さて、先程話していた魔力兵器について、私も協力しようと思っていますがどうでしょう?」


穏やかな声の裏、ハクシャクはレブルを観察していた。レブルの目線はサングラスによって分かりにくいがハクシャクはレブルの息や汗、魔力の流れ、それら全てを観察していた。


その一方、レブルは頭をフル回転させていた。ハクシャクは味方なのか敵なのか。さっきみた魔力兵器の設計図。あれはどんな兵器すらを超えてしまう兵器。どんな強力な敵でもこの兵器が学習して解析して自らに蓄え、その場、その人物に応じた最良で最強の兵器を作り出す。ハクシャクがもし敵だとしたらこの兵器は世に渡ってしまう。これだけは絶対にあってはならない。


「私を信用していない様子。なら、貴方にこの世界での戦い方とロベルト・ベーカーについて、そして、貴方が魔人となった原因の悪魔について教えしましょう」


ハクシャクの口からは予想外の言葉が出て来た。あの時の悪魔。どんな攻撃でも傷一つつけれなかった最凶の悪魔。あの時から悪魔が何処に行き、そしてあの場所にいたクラスメイトがどうなったかは知らない。だがあの悪魔はこの世界の何処かで生きている。人間への憎悪を抱きながら。


俺にも目的はある。それは復讐を果たす事だ。その為にこの身体になった。坂井輝。奴はあの顔は仮面だ。彼の本当の顔はクラスメイトをただの駒としか思っていない。あいつに任せていたらクラスメイトにいつ被害が出てもおかしくない。あいつを殺れるなら世界全てを敵にまわしてもいい。


レブルの周りの空気と目が変わるのをその場に居た者は察した。


レブルの目に宿すは復讐。求めるは力。俺が戦い方を知らないと言うなら、戦い方を覚え、自らの物とする。その為には………


「いいでしょう。俺は貴方を歓迎します。自らの目的を果たす為に……。貴方を利用します」


ハクシャクがその言葉を聞くとニッと笑う。


こうして、レブルはこの世界での戦い方を学ぶ為に歩み始めた。


第1章11話は19時に投稿予定です。後ランキング入りしてました。皆さんお陰です。ありがとうございます!!

これからも頑張っていきたいです!!

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