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銀世界の寝床。

誤字を修正いたしました!

バサバサ飛んでいると、岩場を発見。

どこかに洞窟ないかな、とさがすと代わりに雪山がこんもりしていた。


ま、寝られればいいし、と横穴を掘り少しずつ溶かして固めて、を繰り返す。

最初は強すぎる火力に天井に穴とかあけてたけれど、だんだん微妙な火加減にも馴れてきて、最終的には立派な鎌倉を作り上げた。…少し狭いけれど。


今日はここで寝よう。しかたない。


バイトの後で、おっさんを助けて、鎌倉をつくった私は疲れてぐっすり眠った。

丸くなる、というのは、案外安心する物なんだなぁ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


夢を見たような気がする。お母さんがなく夢だ。

他にも理由はあるが、お母さんが泣く夢は余りいい夢ではなく、本当にお母さんが泣いているときも見るのだそうだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


起きると、辺りは明るく、天井の穴から外を覗けば青空が見えていた。

そろそろ起きるかーと、ぐーっと猫のように伸びると、頭がでた。

やっぱりコノカマクラ、チイサイヨー!!

とかアホなこと考えてたら、目の前に人間。


おおぅ、とびっくりしながら首を引っ込めると、ごん、と天井に頭をぶつけた。

氷なので崩れはしないがヒビが入った。おおぅ…ショック…。


兎に角、外をうかがうと、それは昨日のおっさんと、それから中世の騎士っぽい銀色フルメイルが二人いる。寒さで肌くっつかないのかな。

おっさんは昨日は全然気にしてなかったけど、くすんだ白に緑の刺繍がされたローブを着込んでゲームの魔術師みたいな格好だ。


もしかしなくても、服装といい、ドラゴンの存在といい、ここは異世界なのかな?

もしかしたら、憧れの魔法とかもあるのかも!


そんな事を考えていると、おっさんは私の前で麻袋をひっくりかえすと、中身をそこに出した。

鮭二匹、白菜とキャベツ、豚塊と鳥モモがどさどさと。

え、コレ食べて良いの?おなか空いてるからすごい食べたいんだけど…。


でも、いいの?これ、毒入ってたりしない?

伝説じゃ毒殺(てか爆殺?)されたドラゴンだって少なくない。

物理はきかない、と言うドラゴンの類を殺す手法だ。

それに、いくらちょっとふれあったって、まだ他人の域をでないこのおっさんに、こんなことしてもらう義理がない。


…これは十中八九裏があるだろう。


私が食べ物達をじっと見ていると、おっさんは若干焦っているようだった。

何かをいいながら、白菜(どうして白菜を今チョイスした普通肉でしょ)を口元に持ってくる。何だろう、必死だなぁ。

何かそっちの騎士さんも険悪な雰囲気だし…。

白菜がくすぐったくて、思わずふんっ!と鼻息を吹きかけてしまう。


おっさんは更に焦って、考えて、がさがさと自分のバックを漁りだした。

私が不思議そうに覗くと、さ、と鱗がバックから現れた。


おっさんは、私の鱗を掲げてくる。え、鱗のお礼か何かなの、コレ。

どうしようかな、と考えてまぁ、野菜ならきっと大丈夫かな、と思って白菜をもりもりした。うん、おいしいけど、煮た方が好きだな。


キャベツも、首を下ろしてもりもりすると、おっさんはほっとしていた。

何がほっとしてたのかわからないけど、おっさんはその兵士に何やら私を見ながら話している。この状況は悪くないのかなぁ…。


やっぱり、おなかが空いていたので、魚もそのままもりもりして、しかし、肉だけは微弱な火で炙った。

たぶん、生でもりもりしても腹は下さないんだと思うけど、人間だったときの名残か、生魚はいけても、生肉はちょっとやだ。

味付けはないけど、素朴な味も悪くないと思う。


そんな私をみて、ぽかんとした風にフルメイルがみあげている。

何か変なことしたかな?


おっさんは嬉しそうに、私の鼻を撫でている。

あっもしかしなくてもこれは餌付けで飼われるフラグ?

そう思いながらも、人間の敵ではない、と言うことを示せたなら良いかとも思う。


ドラゴンの天敵は、概ね人間なんだ。

次はおっさん視点で!

おっさんおっさん言ってるけどそこまでおっさんじゃないよ!

年上で髭蓄えてるだけだよ!…たぶん。

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