わぁ、美味しいね。
ドラ乙視点です!おっひるごはーん(●´ω`●)
なんか、また二足歩行犬が現れた件について。
しかも、昼ご飯持ってきたおっさんとはち合わせてら。
…なんかが悪かったのか、お互いワゴンを手にしたまま何かを言い争っている。
私にしてみると何言ってんのかなんのこっちゃなのでどうでもいいのだけれど…そう言うのやめて欲しい。怖いから。
どうしたもんかな、と思いながら私は床にへちゃりながら部屋を見回す。
人間だったら破格の大きさなんだろうけど、今の私にしてみると何ともちょうど良い。…ここ、ホントに人間用に作られたのかな?それにしちゃ、大きいよなぁ…ベッドとか。
そう思っていたら、何の変哲もない壁から音がした。
何だろ、と思ってそっちを見ると、ひょっこりと変態ちゃんがこんにちは。
え、そこ壁だったよね?変態ちゃん、どこから出てきてんの!?
私は脳内でオゥ!ジャパニーズニンジャー!!と言っている外人お兄さんの声を聞きながら、ガバリと首をあげた。
おっさんと二足歩行犬(E・コッカーのブルーローンかな?声がお姉さまっぽい)もそちらを見た。
「ーーー!」
変態ちゃんはさわやかに笑った!
「ーーー?」
おっさんは困惑している!
………。
うん、とりあえず、…どうしたらいいかな?この空気…。
なんだか、微妙な空気が流れ出したこの部屋で、状態を一番把握しづらいのは、悲しいかな私だった。
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変態ちゃんは、テーブルで、私は床でご飯を食べている。
おっさんは、何だか難しい顔をして壁際に立っていて、その隣にはE・コッカーのお姉様が平然と立っている。
たまに鼻がひくひくしているのが可愛らしい。よく見るとふりふりエプロンに、腕の下の毛をじゃまにならないように縛っている。オシャレ可愛い。
私は、そんな彼らから目をはずし、私は溜め息をついた。
床を見れば、私の“餌”。丸ごと生魚だ。なんて言うか、オレサマじゃないけどサカナマルカジリだ。(あ、いや、私あのシリーズ一つやって挫折したんだけど)
テーブルを見れば、変態ちゃんの“食事”だ。色とりどりの美味しそうな高級コース料理だ。…あんまり見たこと無いけど。
前菜のマリネっぽいのから始まり、籠に入ったパン、トマトソース?のパスタを平らげ、今はジェノベーゼかなぁ、緑のソースの掛かったローストしたなんかのお肉
が出てきたところ。こんなボリューム、ぺろっと食べちゃうのがきっと外国、いや、異世界流なのかー。
うぅ、なんていうか、凄い美味しそうだ…。
うん、ドラゴンになってからまともな“食事”をしていないんだよなぁ…いや、この世界で料理を見たのすら初めてなんだけど。
意外とお肉好きなのかな、こういうのってたしか魚とお肉選べなかったけ?一回二回先生に連れてって貰ったっきりだからむっちゃ朧気。
あー食べたい!けど、こう言うの、我慢しなきゃいけないんだよなぁ…。
今、私、ドラゴンだもんね…。
あれだ、ペットに人間のご飯あげたら太るし、調味料だのなんだので体に悪いし、そもそも同じ食べ物でも吸収出来る栄養素が違うからあげても意味ないし…。
うん、頑張ろう。ドラゴンらぶパワー、いつか、ドラゴンと暮らすなら…。
そうは思っても、目は卑しくも“料理”を見てしまう。
その視線に気づいたのだろう、変態ちゃんは、私を見上げて短く何かを言った。
それが私には「なに?」と、言っているように感じて、慌てて言い訳を探した。
「あ、いえ、何でもないです!ご、ごめんなさいっ」
それから私は恥ずかしくなって急いで“餌”を見た。
卑しい奴、と思われたら恥ずかしい。あう、ドラゴンで良かった。人間だったらきっと耳まで真っ赤だ。
そう思っていると視界にもう一つの皿が床に置かれたのが見えた。
何だろうと思ってそっちを見れば、変態ちゃんがさっきのお肉のローストを床に置いて此方に差し出している。
そうして爽やかな微笑みを称えた彼の背に、後光が差しているようにすら見えたのだった。
「え、え、いいん、ですか?」
私が期待を込めて彼女と“料理”を交互に見れば、にこにこしながら皿を更に近付けてくる。
コレはもう、食べるしかないでしょ!
私は喜び勇んでローストしたお肉にかぶりつく。
…美味しい。
予想以上に美味しく感じたそれは、食べたこともあんまり無いはずなのに、凄く久々な気がした。
久々の、“料理”だ…!そう思えば私はなんて言うかそうだ、胸が詰まるって言うのかな、そんな感じ。
こう、こみ上げてくるって言うか…
その時、お皿にポトリと水滴が落ちた。
あれ、と思えば、私は泣いていた。
どうしてだろう、確かに美味しいけど、泣く程じゃ…ううん、そうだ。
私は残りの“料理”を平らげた。
二口でなくなってしまうなんて、ドラゴンにしてみると凄く少ないけれど、凄く味わって飲み込んだ。
うん、そうだ、私、やっぱり人間なんだね。
そう思って手を見ると、そこには私の手とは違う、鱗が生えた厳つい手が思い通りの動きをしている。
…いくら体がドラゴンになっても、私は、私の心は人間なんだ。
だから、“料理”を食べられて、嬉しかったんだ。
私はすとん、と胸のつっかえが降りたような気がした。
「ーーー?」「ーーーー!!」
ハッと気がつけば、変態ちゃんは心配そうに、おっさんは焦りながらこっちに走ってきた。
おっさんは変態ちゃんに何かを怒っている様子だ。
…あれ、もしかして。
私は初め、おっさんとE・コッカーのお姉様が言い争っていたのを思い出す。
あーアレって…。
私は、度々実家で繰り返された、私と母による飼い犬を巡る戦いを思い出した。
母は、焼いただけだから、とか、生だから、と言う理由で刺身やらお肉やらを飼い犬にあげていた。
そう言う問題じゃない!そうやってあげていたら太るし体に悪いんだ、と毎回それを咎めていたのは当時トリマーを目指す専門学校に通っていた私だった。
…根性が足りなくて中退したけど。ごめん、母さん。
いや、そこじゃない。そう、それだ!
おっさんは当時の私の様に、人間のご飯をドラゴンの私にあげるのを嫌がってるんだ…しかも、体を心配して…。
おっさんと変態ちゃんは静かではあるが、何というか、熾烈な争い?をしているようだった。
なんて言うか、この感動とかがすっ飛んでしまうくらい怖い顔をしている。
…あぁ、ごめんよ、ルナ(姉さんがつけた飼い犬の名前。雄なのになぜアルテミスじゃないんだい?)。今度会うときは、ちょっとなら人間のご飯を分けてあげるよ…。少なくとも、こんなご飯が美味しくなくなるような争いなんて側でしないよ…。
そう思った、昼時でした。
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先生、何か色々ありましたが、私は何とかなりそうです。
もし、次に会えたら、また合唱団の仲間と一緒にラーメンを食べにいきませんか?
個人的には豚骨スープの、博多麺がいいです。
いえ、先生と料理が食べられるなら、どこでもいいです。
安くて美味しいとこに、食べに行きませんか?
ね、先生。
と、とりあえず一区切りです。
…お、落ちてない…オチテナイヨーー!!この小説ぅぅぅ!!!(ノД`)
力不足ごめんなさい…これから頑張ってボケていこうと思います。
主にドラ乙が!!(`・ω・´)
頑張れ、ドラ乙!!(`・ω・´)
ファイト、ドラ乙!!(`・ω・´)
\ではまた!/
==============((((`・ω・´)ノシ