表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
THE SEA  作者: 狩夜
5/10

 一時間が経って、廃墟となったかつての陸地の残り物の向こうにようやくベースキャンプが見えてきた。

 燃料もまだ充分残っている。

 「何とか行けそうね……」

 「今の所はな……」

 潜水艦のコクピットで二人はそんな会話を交わした。

 その時、

 『片桐、西澤、調子はどうだ?』

 無線から小柴の声が聞こえてきた。

 「「大丈夫です」」

 『そうか……ま、お前ら二人に大した怪我がなさそうで本当によかった』

 「ですね」

 小柴に刻也が笑って返す。

 『本当によかった。……さて、あとどれくらいでベースキャンプだ?』

 「一応視認はできてますよ。ただ、進行速度がかなりノロいんで、あとどれくらいかかるかは……ま、一時間はかからないと思いますけど」

 『そうか、じゃあ、ベースキャンプに着きそうになったら連絡してくれ。ドッキングの方法を教えるから』

 「了解です」

 『じゃあ、健闘を祈る』

 そう言って無線は切れた。

 無線が切れると、一気にコクピットの中は静まり返った。

 聞こえてくるのはエンジン音と二人の息づかいだけである。その二つが混じり合って、ハーモニーを奏でている。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ