第4節 聖魔剣
第4節 聖魔剣
「お前が魔神王か。さすが、王を名乗るだけのことはるな。力がほかの魔神族と段違いだよ。」
「お前がたおした魔族の王と比較するなよ?あの程度の小物、私の前では塵に等しい。」
俺は魔神王の前で震えていた。圧倒的な強さと存在感に恐怖していたのであった。
「どうした?手が震えているぞ?まさかこの私におくしたとでもいうのか?」
「そんなことあるわけないだろ?まさかこれは武者震いだよ。」
俺は内心、恐怖していた。この魔神王に勝てる要素がみあたらないのである。
「大丈夫だよツカサ。私たちだっているんだから。勝てないはずないよ!」
「そうだよ。もっと私たちを頼ってよツカサ!きっと勝てるよ!」
ルナとセニーニャは俺が恐怖していたことを察していたのである。
「そうだな。俺はなにを勘違いしてたんだろう。仲間を頼らなくってどうする。」
俺の恐怖心は二人のおかげで消えていたのであった。
「私も戦います。魔物たちが平和に暮らせるように!」
「レミアスおまえ・・・・。」
俺の予想だがレミアスの力は魔王と同じくらいの戦闘力はあると思われる。しかし、魔神王が言うように塵にも等しい力なら戦わせるのは危険だ。
「レミアス。君はさがっててくれないか?」
「どうして?私も戦います!」
「それはできない。万が一君の身になにかあったら魔物を制御できなくなってしまう。そうしたらまた魔物は人間たちを襲うだろう。」
「わかりました。私は下がって見ています。」
レミアスはそのようにいい、安全なところに待機していたのであった。
「なれ合いは終わったか?ではお前らを抹殺するとしよう。」
魔神王は俺たちに襲い掛かってきた。その勢いで俺の持っていた剣がはじき飛んだのである。
俺は抵抗するように聖剣と魔剣を生成して魔神王に斬りかかったのである。
「これならどうだ!」
「ふん!かすりもせぬわ!」
俺の一撃をかわした魔神王はさらに俺を追撃したのである。しかし、その追撃を防ぐようにルナの剣が魔神王の攻撃をはじいたのであった。
そして、攻撃をはじくと同時にセニーニャの魔法が魔神王をとらえたのであった。
「ぐあああああああ!!おのれよくも!」
セニーニャに向かって魔神王は斬撃を放ったのである。それを俺とルナは二人で防いだのであった。
「おのれ!ネズミみたいにちょこまかと!」
「おいおい!さっきの勢いはどうした?!ぜんぜん俺たちに攻撃がとどいてないぞ?!」
俺は魔神王をあおっているものの、かろうじて攻撃をかわしていたのであった。
俺は覚悟を決めたのであった。聖剣と魔剣の力を開放して戦うことを。それの意味するところはまさに命がけであった。聖剣と魔剣の力を開放すれば力が暴走し、自爆するということである。
「ルナ!セニーニャ!時間を稼いでくれ!」
「どうするつもりなの?!」
「聖剣と魔剣の力を最大限まで開放する!」
「なにいってるの?!死ぬつもり?!」
「大丈夫だ俺を信じてくれ!とにかく時間を少しでいい稼いでくれ!」
「わかった!」
俺は聖剣と魔剣に意識を集中して、力を収束させたのである。そうすると、聖剣と魔剣が融合していくのであった。
「できた!ルナさがって!」
俺はルナに下がるように言った。そして俺は魔神王のすきをみて斬りかかったのである。
「ぬお!なんだこの力は!」
「どうだ!聖魔剣の味は!」
「聖と魔の融合だと!あり得ない!貴様神の力を使いこなしているというのか?!」
「こうにしないとお前に勝てないからな!こっちは命がけなんだよ!これで終わりだ!」
俺はそのまま魔神王を一刀両断したのであった。そして魔神王は塵となってきえていったのである。




