第3節 村の襲撃
俺たちは王都についた。そして、事の重大性を国王に話したのであった。
「レミアスとやら。お主は魔物を統べる存在だといっていたな。これまでの人間の非礼を心から謝罪する。魔物への敵対心は、そう人間からぬぐえぬことであろう。」
「いいえ。私たち魔物も本能的にとはいえ、人間を襲ってしまったことを深く反省しております。魔物のなかにも人間と戦いたくないものもいますので。」
「さてと、ツカサよ。レミアスがいったことが本当なら大変な事態だ。その力を使い魔神族は人間を滅ぼし、脅威となるであろう。そくざに問題を解決することを命令する。」
「わかりました。国王の命により、その脅威を排除いたします。」
おれたちは国王の命令どおり魔神王をたおすための準備をしたのであった。
「レミアス。魔神王の城までどれくらいかかるんだ?」
「場所は把握しています。ここから西へいったところにあります。」
「西か~たしか。あそこって魔物がいっぱいいた地帯よね。」
ルナは魔物の生息地域を把握していたのであった。
「魔物が多いのは厄介ね。大勢でおそわれたときに洗脳解除の魔法が間に合えばいいんだけど。」
セニーニャは操られた大量の魔物の洗脳解除をすることは難しいと思っていた。
「いや。セニーニャ広範囲の魔法で魔法を発動すれば洗脳を解除できるはずだ。」
「広範囲となると全体攻撃みたいな感じかな?」
「そうだな。広範囲に魔法をひろげる感じだ。」
「なんだ?なにか煙があがってる。」
「あっちには村があったはず!まずいわ!もしかしたら魔物に襲われてるかもしれない!」
ルナは村人が襲われているかもしれないことを心配していたのであった。
「急ぐぞ!」
俺は馬車を急いで向かわせたのであった。
「いいぞ!もっとやれ!魔神王様からいただいたこの力は最高だぜ!」
俺たちが村についたときは人々がにげまどっていた。
「そこまでだ!魔神族!!」
「私の同胞を使って村を襲うとは何たる卑劣なことを!!」
「お前レミアスじゃないか!なにをいってる魔物が人間を襲うのは昔からじゃないか!それなのになにをいまさらいっているんだ!俺たち魔神族はそれを手伝ってやろうとしてるんじゃないか!」
「魔神族!お前らの思い通りでことが運ぶとおもうなよ?!魔物の中には人間を傷つけたくないというものもいる!それを無視して強制的に殺戮に興じるとはどういうことだ!」
「興じてなにがわるい!俺たち魔神族は人間も魔物も狩りのおもちゃだ!どうしようと勝手じゃないか!」
「魔神族は滅ぼさないとだな。いいだろう!俺たちは魔神族を根絶やしにしてやるよ!だがその前にお前のかけた洗脳を解除させてもらう!」
「バカが!人間にそんなことできるわけないだろ!」
「バカなのはお前のほうだよ!周りを見てみろ!」
「なに!人間を襲っていた魔物がおとなしくなっている!」
「洗脳解除の魔法をかけたんだ!これでこの魔物たちはお前ら魔神族の洗脳をうけないようになった!」
「余計なことを!だが人間が魔神族にかなうはずもない!俺みずからお前らを抹殺してやる!覚悟しろ!」
魔神族は俺たちに襲いかかってきた。
俺たちはその攻撃を避けたのであった。
「あまいな。お前ら魔神族は人間を見くびりすぎだ。消えろ!」
俺は魔神族を一刀両断にしたのであった。
「ふぅ・・・ひと段落ついたってところかな。しかし、ひどく暴れまわったものだな。レミアスおとなしくなった魔物はどうだ?」
「大丈夫。私がいることで興奮はおさまっています。」
「そうか。よかった。」
俺たちは村人で怪我をした人たちの治療にあたったのであった。