10話/デストラクト・ウェーブバスター
竜胆トウジは、飛び立った機械犬を追っていた。
プールエリアには三体の機械犬がいたが、二体は既に倒した。だが、ミライがラッシュガードで縛ってくれた機械犬を後回しにしているうちに、いつの間にか拘束を破られ、逃げられてしまったのだ。
「待て、この……! 犬が飛んでんじゃねえ!」
脚の筋繊維を増大させ、トウジは大きく跳ぶ。
機械犬の高度に追いつくものの、やはり、小回りでは相手に分がある。
強化した蹴りで何とか機械犬の体を粉砕するものの、仕留め切れない。空中では踏ん張りも効かないのだ。
「ぐっ……! くそっ!」
そして、筋繊維を増やせるからと言って、細胞の硬度自体が上がるわけではない。狂化異物が持つ超常の硬度に、へし折れかけるトウジの脚。
それでも痛みを堪えて二撃目を放とうとする。が、その攻撃は機械犬に躱され、少年は地面に落ちた。
「ぐぁっ!」
落下の痛みに顔をしかめるトウジ。
その姿に、機械犬はベキベキと口元を歪に変形させ、笑みのようなものを作る。
遊園地の内と外を区切る壁を飛び越え、街の方へ向かおうとする機械犬。
しかし、次の瞬間。
「『血、線銃』!」
トウジの指先から、鮮血の矢が放たれた。
その『血線銃』は、ミライのものと比べると酷く拙かった。
圧力のかけ方を失敗し、内側から破れる血管。腕の各所から噴き出す血。
(痛づっ……! クソッ、あの人良く無傷で撃てるな、こんな技!)
しかし、機械犬を撃ち抜くことには成功した。
空飛ぶ狂化異物は排気口を壊され、園内の一角へと落ちていく。
仕留めきれなかったが、あの機械犬はほとんど死に体だ。トウジの蹴りは機械犬の脚を三本ほど砕いたし、排熱風による飛行ももはや出来ない。
トウジは、機械犬にトドメを刺すために、人気の無い倉庫のような区画へと向かう。その途中で何人かのスタッフとすれ違ったが、誰もトウジを気にかける余裕などは無かった。
「警備員は何をしていたんだ! 狂教会の人間が入ってきたなら、即座にアラートが鳴っているはずだろう!?」
「武装集団の対処に向かった隙を突かれたんです! 常時なら、防犯システムを使った対応が出来たんですが……」
「今は言ってても仕方ねえだろうが! 強化者への救助要請はまだか!? 狂化異物が出たんだ、強警官じゃなくて強襲士を呼べ!」
「で、電波が通じません! じゃ、ジャミング? なんでしょうか? 帯域のせいか、トランシーバーは大丈夫なんですが、携帯が通じません! 固定電話も、外の電話線があらかじめ切られていたみたいで……」
「学院だ! 強化学院に直接向かって救助を頼むんだ!」
慌てふためくスタッフたち。
そんなスタッフの内の一人が言う。
「あのっ、迷子の男の子見ませんでしたか?! 四歳ぐらいの!」
「何、迷子?」
「この混乱で、親御さんと離れたみたいで……多分、奥の倉庫区画の方に行っちゃったんだと思うんですが……」
(……!)
トウジは急いで倉庫区画の方へと走る。先ほど、機械犬が落ちた場所だ。
走りながら周囲を見渡す。わずかに聞こえてくる子供の泣き声。
「ぐすっ……おかあさん……」
「居た!」
子供へと駆け寄る。
「無事か?! 怖かったな、もう大丈夫だぞ……!」
しゃがみ、男の子を慰めるトウジ。幸いにして、男の子に怪我は無かった。
区画の少し先には、壊れかけの機械犬の姿が見える。動きは鈍いが、まだ止まってはいない。
トウジがあと一歩遅ければ、この男の子はあれに襲われていただろう。
「すぐにお母さんのところに連れてくから、もう少しだけ待っててくれ。今――」
「あ……う、うしろ……!」
トウジの背後が指差される。
すぐに振り向こうとするが、間に合わなかった。
「ぐ……!?」
背後から現れたもう一体の機械犬が、爪でトウジの体を深々と切り裂く。
思わず苦鳴を上げるトウジ。
(いつの間に、増えて……? あの機械犬は、もうほとんど動けないはずなのに……!)
続いて、トウジを切り裂いた機械犬の爪が、今度は男の子を襲おうとする。
トウジは、その攻撃を背中で庇った。
傷口から血を噴いたまま少年を抱え、一度機械犬たちから距離を取る。
「だ、だいじょぶ、ですか……?」
「っ、ああ、安心しろ……ッ! あんなもん痒いだけだ!」
庇われた男の子は、おどおどと心配するようにトウジを見る。
そして、機械犬たちがいる方向を向き、あっと驚きの声を上げた。
「あのワンちゃん……ワンちゃん食べてる……!」
「何……?」
見れば、二体の、まだ正常なカキョワンくんが、どこからかやってきていた。
機械犬の狂化異物たちは、まるで共食いのようにやってきたカキョワンを喰らっていく――否、壊していく。
「《ワンワン! ワンワンワン! み、未知のエラーが発生しました、ワンワンWaN、サポートセンターに、連、絡――グワオ》」
「《ワン! 良い子のみんな! カ、カカ、カキョワンくんをいじめないでね! ワンワン! 乱暴にすると壊、れちゃ、う、ヨ! ワンワワWAワワワwAワワ――グワオ》」
四体に増える、機械犬。
そして、機械犬たちはぴしりと整列して天を仰ぎ、まるで遠吠えのようにスピーカーから音を上げた。
「《 《グルルアア……ただいまより、カキョワンくんたちによるワンワンパレードが始まります! 充電の終わったカキョワンくんが一斉に集合しますので、ご来場のお客様は道を開けてあげてくださいね! ワン!》 》」
「連携機能だと……!?」
遠くから近づいてくる、いくつもの犬の鳴き声。
機械犬たちは、正常に動いているカキョワンくんたちをここに呼び寄せ、全て狂化異物にするつもりなのだ。
「《グワオッ……》」
この数なら、負けは無いと踏んだのか。
四体の機械犬がトウジと男の子ににじり寄る。壁へと追い詰められる二人。
「……っ」
――トウジは、覚悟を決めた。
(これ以上増える前に、四体とも倒すッ!)
男の子から手を離し、機械犬へと向き直る。
「……いいか、少年。お兄さんが良いって言うまで、目を瞑って、そこの陰にしゃがんでるんだ。いいな」
「お、おにいさん、たべられない?」
「安心しろ。次に目を開いた時には全部終わってる」
そう言って、トウジは少年を物陰へと押しやる。
(この技は、使いたくなかった……!)
駆ける。
同時に、向かってくる四体の機械犬。
トウジは、右腕を振りかぶり――その皮下に生成された十キログラム近い強化筋肉塊を、極限以上に引き絞った。
まるで弓にて放たれる矢のように、人体の限界を超えて、生物の限界すら超えて、力を溜めていく拳。
強化筋肉塊を用いて行われるその『壊拳』は、ミライの扱うものとは威力も反動も比べ物にならない。撃った際の衝撃は腕を人肉のミンチにし、使用者に想像を絶する痛みを与える。
だが撃った。
「《グワ……!?》」
ドギュァッ! と。拳打とは思えぬ凄まじい重音。
まるで爆発するように、機械犬の一体が粉々になった。
「ぐ、あ、あ゛あ゛あ゛アアアッ!」
そしてトウジの右腕もまた、原型を留めぬほどに壊れる。グチャグチャになる。脳を焼くような激痛に悲鳴を上げる。
これほどの破壊は、すぐには再生できない。蹲りそうになるトウジ。
しかし、そんな彼に残った三体が飛びかかる――そしてまた、一体が粉々になった。
「《ガ……!?》」
左腕だ。
続けて撃ったのだ。自身の腕をミンチにする強化版『壊拳』を。
「あ゛、が、かはッ……!!」
その痛みは、もはや耐えられる限界を超えていた。トウジの右目から、血涙が零れる。
「《 《グ……グワオァアアアア!》 》」
両腕が潰れたトウジに向けて、二体が同時に飛びかかる。そして――
「あああ゛あ゛あ゛! 死ねぇッ! ――『四肢壊拳』!」
跳躍からの、両足二連撃。
残った二匹の機械犬が消し飛ぶ。
蹴りの反作用により吹き飛び、倉庫の壁に叩きつけられるトウジの体。
「ぜひゅッ……がは、ぁッ……!」
べちゃり、と地面に落ちた。荒い息を吐きながら、意識を失わないよう必死に気を保つ。
「おにいさん……?」
「……ま……まだだっ……まだ見るな……! トラウマに、なるぞ……!」
ミンチになった両手足を急いで治していくトウジ。
二分ほどかけて、どうにか傷が治癒する。
「……はぁっ、ハァ……! ……いいぞ、もう平気だ。びっくり、させたな……」
「ち、いっぱいでてる!」
「気にするな。お兄さんは強化者だから……。ほら、もう治ってる」
大量の血に男の子が怯えたものの、傷が無いことを示して安心させる。
その後は、特に残敵がいるということも無かった。
トウジは男の子を背負い、呑気にワンワンパレードを始めるカキョワンくんたちをかき分け、強化した脚で迷子センターへと向かう。
見れば、もう職員もいなくなった迷子センターから、落ち込んだ様子で出てくる女性がいた。その女性が母親だと教えられ、トウジは男の子を預ける。
礼を言う母親への返事もそこそこに、プールエリアへ戻るトウジ。
(……あの神父は、有効な遠距離攻撃を持たない強化者じゃ分が悪過ぎる。せめて、俺の推測だけでも伝えないと……)
考えながら走るトウジは、その途中で見覚えのある顔とすれ違った。ハヤトとよくつるんでいる男子生徒たちである。
だが、当のハヤトと、先ほど足を撃たれた男子生徒――二車クドウの姿が無い。
「……四草? それに、五ツ妻に一ノ内……」
「邪魔だ! 退け――って、竜胆!? ま、待てよ、今は緊急事態だろ!? さっきのことは後で謝るから、今は――」
「そんなことより、二車と御剣はどうした? どっかで別れたのか?」
「み、御剣はなんか知らねえけど戻ってって、二車は、その……」
言い淀むクラスメイト。トウジは、眉間に皺を寄せて問う。
「……まさか、置いてったのか? 足撃たれた友達を!?」
「し、仕方ねえだろうが! あのままじゃ俺まで危な――ごぶっ!?」
トウジは無言でクラスメイトの顔に蹴りを入れた。そしてその勢いのまま、全速力でプールエリアへと走り出す。
(早く戻らないと……! 頼むから、誰も死なないでくれ……!)
※
サークニカとミライが戦う高台は、深い暗闇に包まれていた。
予想外の現象に対し、ミライは警戒し、身を強ばらせる。
(何も、見えない?)
それは、光が消えた闇の領域である。
サークニカの全身から放射されるように黒色が広がり、周囲を無明の空間に変えてしまったのだ。
(いや違う、光だけじゃない! これは――)
――直後、ミライの二の腕から血が噴き出した。
「ぐっ……!」
呻きを上げるミライ。
目に見えなくても分かる。その鋭いダメージは、強化解除弾の銃撃によるものだ。
本来なら腕が肩から吹き飛んでもおかしくないほどの威力ではあったが、ミライにそれほどの傷は無い。咄嗟に、『強化勁・流転』を使って受け流したのだ。
本来可動しない部位をも動かせる《ウロボロス》の肉体操作ならば、姿勢を変えないまま全身のあらゆる箇所を動かし、攻撃が触れると同時に受け流すことさえ可能となる。
だが、今回ばかりは攻撃の威力が高すぎた。受け流しきれなかった銃弾がミライの二の腕に裂傷を残し、その傷跡から血を滴らせる。
(こいつ……光だけじゃなくて、音まで消せるのか! 思えば、最初に少年が撃たれた時にも銃撃音がなかった!)
光、音、衝撃、熱。
サークニカが持つ異形の下半身。そして、サークニカが現れるまで動き出さなかった雷管の狂化異物。
無効化能力の正体を察したミライだが、この状況ではそれが分かっても意味は無い。
また、音も影も無く放たれた銃弾が、ミライの脇近くを抉った。
ビキニの紐が巻き込まれるように千切れ、その内側が露わになりかける。もはや、カップの部分でギリギリ引っかかっている状態だった。
が、ミライにとってそんなことはどうでもいい。
(くそッ! 『流転』で受け流し続けるのにも無理がある! どうする――?)
考えるミライ。
そんな彼女の耳に、少女の声が響いた。
「あの、おねえさん! この黒いの入っていいやつなのかしら?! 中の様子が全然見えないですわよ?!」
「宮火さんか……! 今は離れててくれ! 下手に銃撃に巻き込まれると危な――」
そこまで言って、ふと気づく。
(……『周囲の光』は消されているが、『周囲の音』は消えていない? 消えているのは狂信者が立てている音だけ? 何も聞こえなくした方が効果的じゃないか? 自分の音しか消さない理由……。もしかして、あいつ、この暗闇の中が見えているわけじゃない?)
思い返せば、サークニカは耳に物々しい補聴器のようなものを付けていた。
もし、あれで周囲の音を拾い、相手の位置を把握しているのだとすれば、ミライの方にもやりようはある。
「じゃあ、私も無音になるか。――『静死勢』」
そして、ミライは、自身から一切音を発することをやめた。
布擦れの音などもはや無い。
足音など一切漏らさない。
己の心音すら、消した。
全身の細胞を支配下においた、あまりにも精密な肉体操作による、完全無音駆動。
かつての力を失ったミライだが、その能力制御技術までは失われていない。強化者ランクはFランクとなっても、制御力のパラメータだけならば未だSランク――いや、Sランクの中でも上位に入る。才能と努力の賜物という他ない、圧倒的な技量。
どこか、闇の奥から、困惑したような感情を感じる。
予想は合っていたようだ。銃撃が来ないことを確認したミライは、地面に溢れた自分の血を操作し、自らを中心とする輪の形へと変えた。
《ウロボロス》によって操作される血のサークルは徐々に細くなりつつ、その半径を拡大させていく。
それは、一種のレーダーだった。探知方法としては派手で、常時なら簡単にかいくぐられてしまうが、相手が暗闇を見通せないならば問題は無い。
赤い円は波紋のように空間を広がっていき、程なく――サークニカの体へと触れた。
「見つけたぞ。死ね」
音を出さずに口だけ動かす。
ミライは無音で駆けた。周囲を暗闇にしてしまったサークニカは、それを捉えられない。
「おのれ……ッ!?」
狂信者がそう叫ぶ時には、全て終わっていた。
いかなる柔術を使ったのか。
ミライによって投げ飛ばされたその巨体は、既に地面へうつ伏せに倒されている。
ミライはサークニカの後頭部を踏み、その頭蓋を圧し潰す体勢に入っていた。
「お前が消しているのは、『波』だ」
踏んでいない方の足を地面に固定しつつ、サークニカに強い圧力をかける。狂信者の頭蓋骨が、ミシミシと音を立てていた。
「正確には、『波動性を持つ現象全般の消去』か? 光波の消去に音波の消去に、自身を伝う衝撃の波の消去。炎の熱も波動性を持つから消去の対象に入るのか。多義的な意味での熱波だな。お前が『波』だとイメージ出来るものなら何でも消せるらしい。発動条件は消去領域の起点を体内の狂化異物にしなければならないとか、そんなところだろ」
「あがッ……!」
ビキ、と骨に罅の入る音がした。ミライは力をわずかに緩める。
「いつまで経っても応援が来ないのを見るに、付近一帯の通信電波も消しやがったか。で、あの雷管の狂化異物も……その超常の源となる狂化振動波を消して、一時的に動きを止めていた。狂化異物の強制停止能力って考えれば大したもんだな。私が言うのも何だが、そういう能力は平和のために使え馬鹿」
はぁ、とため息をつくミライ。
それに対し、サークニカは顔を地面に押し付けられたまま叫ぶ。
「き――貴様ら強化者に、何がわかるというのだ! 何が平和だ! 貴様らこそが秩序を乱す悪だ! 私はッ、神の命を受けその傲慢を正そうとッ!」
「敗者が喚くな」
圧しつける。ミライの足の裏で、頭蓋の割れる感触があった。
かッ、とサークニカが息の混じった声を漏らす。能力を解除してしまったのか、暗闇もいつの間にか晴れていた。
「おっと。うん、まだ死んでないな。水龍の方は終わったみたいだし、少年が機械犬に負けることも無いだろ。首締めりゃ気絶するかな、こいつ」
しゃがみ、サークニカの首を押さえるミライ。
巨漢の神父は泡を吹きつつ、必死に抵抗する。
「ゆ、許さぬ……いいや、許されぬ……! 狂教会四大使徒たるこの私が、偉大なる神造機の使いたるこの、私、が……!」
「やかましい。さっさとくたばれ雑魚が」
もはや興味もなく淡々と言うミライ。
サークニカは最後の力を振り絞って、叫ぶ。
「愚かなる、強化者どもに、滅び、あれ! 《神に、鉄を、捧げよ》!」
小さな爆発音があった。
――そして、サークニカの全身が燃えた。
「熱っづぁ!?」
慌てて飛び退くミライ。
ミライは自分に移りかけた炎を払いながら、愕然とした目でミルを見る。
「わ、私じゃないわよ! 勝手に、勝手に燃えたんだもん! 私何もしてない!」
「なら、自殺したのか!? 雷管の狂化異物をまだ隠し持って……・いや、だが、なんでそんなことを――」
燃え続けるサークニカが、ゆらりと立ち上がる。
「《当パワードスーツの装着者死亡を確認。入力された最終命令に従い、狂教会の意思を全うします》」
だが、狂信者の命は既に無い。
その肉と血は燃え、残っているのは骨と、未だ動く脚部のみのパワードスーツと――彼が体内に埋め込んでいた、狂化異物のみ。
「何、あれ……。あいつ、体の中にあんなの入れてたの!?」
その狂化異物は、巨大なコンクリートの塊だった。
サークニカより、狂化異物の方が本体ではないかと思える大きさ。およそ人体に搭載するには相応しくない――いや、正気の人間なら絶対に人体に搭載しようとは思わない物体。
四本のコンクリート柱を結合させた形の中心からは、まるで生えるようにサークニカの上半身がくっついている。コンクリート柱の内二本には、脚部のみのパワードスーツが装着されていた。
「……予想はしていたが、実際に見ると本当に……狂ってるな」
それは、海岸や河川などの護岸目的に使われるコンクリートブロック。
『テトラポッド』の登録商標で知られる――消波ブロックの狂化異物であった。
プール編は今回で終わらせるつもりでしたが、長くなったのでここまで。次回決着&後日談です。
・まとめ
サークニカ
テロ工作にはそれなりに有用だった狂信者。強化者は傲慢だと言っていたが、自分の方が傲っていた。構造を図解するとこんな感じ。
正気の発想ではない。
使われている消波ブロックは、7話の描写にある小型消波ブロックと同じ種類の物。
柱の内二本が折れているので、太もも部分を動かすことは可能。
消波ブロックの狂化異物は自分で動くことが出来ず、元が単純ゆえに知能も低いので、それを自律出来るようにし、能力を他者に制御させるという発想自体は良かった。
竜胆ミライ
胸がポロリしかけてるけど全然気にしてないTSお姉さん。能力制御に関してはかなり高い技量を誇る。
いくら狂信者でも流石に殺すのは不味いだろうと思い、窒息からの気絶を試みたが、その前に自爆された。
竜胆トウジ
両手足をミンチにした男子高校生。サークニカの能力をいち早く見抜き、このままじゃミライさんが危ない! と焦っていたが別にそこまで危なくはならなかった。トウジに分かることはミライにだって分かる。
『強化勁・流転』
肉体操作で全身を動かし、あらゆる部位で受け流しを行う技。威力が高いと流しきれないこともある。
『四肢壊拳』
子供が見たら普通にトラウマになる。
ミライの場合は撃っても骨折するだけの『壊拳』だが、筋量を増やした状態で撃つとミンチになる。入門編を終えたばかりのトウジにはまだ早かった技。
『静死勢』
無音になる技。やってることはすごい静かに動くというだけ。