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BOTTLE UP!  作者: 海野真水
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2 扉の向うにゃ何がある?

 とりあえず端から順番にやっつけてった方が効率いいかな……っと。

 考古学・物理学・天文学・医学……

いろんな分厚い本が、一応ジャンルは分けてあるけど、縦5列に並んだ棚にごった煮感覚で並べてある。

 ま、俺は全然興味ないけど。ぱたぱたとハタキをかけていった。

 半分くらいやっつけると、一番奥にさらに古い本棚があるのが見えた。1年の半分以上はうちに帰ってきていない、じいちゃんの秘蔵の本棚。

 ずっと前から、俺は何があるのか知りたくてうずうずしてたんだ。

 その本棚だけは、扉がついていて、ご丁寧に鍵までかけてある。

 うちの紋章がついた錠前。……ん? 紋章? 確か鍵にもついていたよな?

 ポケットに入れてあった鍵を取り出して改めて見てみる。

 うん。同じ紋章がついてる。ひょっとして開いちゃったりして?

「開けるな」とは言われてないもんね。へへっ、ちょっと実験しちゃお。

 ささっと近づいてって、そろっと突っ込んでみる。うん、入ったな。右に回して、あっちゃあ。失敗。

 今度は左に回して……っと。くるっと1回転した瞬間、カチッと軽い音がして、錠前がはずれた!

よっしゃ。これで扉が開けるはず。

 観音開きの両サイドの取っ手に手をかけて、いっせーのーでっ! 扉を一気に全開にした途端、中にあった物がぜ〜んぶ俺めがけて降ってきたっ!

 とっさに頭をかかえた俺の手にやたらに硬い本の背表紙や、インクの入ったビンなんかが次々に当たって痛いのなんのって。

 どれぐらいそうしてたかな?

しばらくして物が落ちてくる気配がなくなったのを感じて、そうっと目を開けてみると棚の中身がみんなぶっちゃかっていた。

 あっちゃあ……やっちまったぁ。

 こんな狭い中に、どうやって入れてたんだ?!と、つっここみたくなるような大量の道具や本の中に、しばし呆然と座っている俺がいた。


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